アート・ディレクターが語るピクサーの魅力

2019/01/22 22:47 Written by ナリナリ編集部

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1995年に世界初のフルCG長編アニメ「トイ・ストーリー」の全米公開を皮切りに、常にアニメーション界のトップを走り続けているピクサー・アニメーション・スタジオ。同スタジオで活躍するアート・ディレクターのアルバート・ロザーノさんが来日、ディズニー/ピクサーの魅力をアート・ディレクターならではの視点で熱く語るインタビュー映像が解禁となった。

先日、ピクサーの長編アニメーション全20作品全てを収めた、初のBOXセット「ディズニー/ピクサー 20タイトル コレクション」が、ブルーレイ(40,000円/税別)とDVD(30,000円/税別)で発売となったが、このBOXセットを開け、まずは「トイ・ストーリー」を手に取るロザーノさん。「大好きな作品だ」、そう嬉しそうにパッケージを見つめ、「これで初めてピクサーを知った。この映画に魅せられて僕はピクサーで働きたいと思ったんだ」と、当時を振り返った。

ピクサー作品の魅力については「まず作っていて楽しいことだ」と、アート・ディレクターならではの視点でコメント。キャラクターや物語を何年もかけて作っていく過程があるからこそ、「世界に認められた時に大きな満足感を得られる」という。

また、ディズニー/ピクサーはヒット作が勢揃いだが、作っている時はどう評価されるか不安もあるというロザーノさん。「映画を観た人の笑顔を見ると本当にうれしくなる」と素直な気持ちを明かし、そして、「僕にとっての最大の魅力は渾身の作品を世界とシェアできることだ」と、力を込めて語る。

特に思い入れのある作品は、自身がディズニー/ピクサーで初めて携わった「モンスターズ・インク」。「スタジオに入ったばかりの僕は自分の能力を示したくて毎日何時間も夜遅くまで働いた」と当時を振り返り、“ピクサーの流儀を教えてくれた作品”だと表現。「もう20年近くピクサーで働いているけど、僕にとっては特別な作品だ」と目を輝かせる。

最後に、ディズニー/ピクサーに憧れる若者に向けて、「情熱を失わず描き続けることだ。アニメーターはただ絵を描くのではなく、自分自身や自分の経験を絵に投影させる必要がある」とアドバイス。ピクサーの良いところは、「映画ごとに求められる世界観が違うこと」だといい、それゆえに、作品によって物の見方を一新させていく必要があると自身の経験を踏まえて話した。そして「常に脳をリフレッシュさせていろんな人と話し、よく観察してほしい。観察者であることが最も重要だと思う」と熱いアドバイスを贈っている。

インタビュー後には、「トイ・ストーリー」のウッディのイラストも披露。BOXセットのデザインもすっかりお気に入りの様子で、“ピクサー愛”溢れるインタビューとなった。



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