クローネンバーグ「映画館はもう行かない」

2018/07/28 08:12 Written by Narinari.com編集部

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デヴィッド・クローネンバーグ(75歳)にとって、映画というメディアが残り続けるかはどうでもいいことのようだ。50年以上にわたって映画作品を世に送り続けているクローネンバーグだが、映画というメディアに執着はしていないと強調する。

英インディペンデント「I」紙とのインタビューで、「もし映画が一夜にしてなくなるのならそれも構わない。映画館は私の人生じゃない」とクローネンバーグは話している。

また、もはや映画館で新作映画をチェックしなくなって久しく、今は専らカナダのトロントにある自宅での鑑賞を好むそうだ。

「映画館は分解の一途を辿っている。大きなスクリーンが無数の小さなスクリーンに砕かれてきている。人体のようにそれは進化し、変化し続ける。変革か死かなどといった大それたものじゃない。私はただ観察するんだ。自分自身の中でそれをね。あるとき私は映画館へ行くのをやめた。もう行かないだろう。映画製作は死なずとも、映画館はもはや多くの他人と交わる聖地ではない」

「ヴィデオドローム」「ザ・フライ」「スキャナーズ」と、常に人体の変容をテーマにしてきたクローネンバーグだが、その傑作群が新たにリメイクされることにはやぶさかではないようだ。

「(リメイクに関して)経済的なことや法的なことには興味がない。製作されるなら、されればいいさ」

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