いわく付きの「ドンキホーテを殺した男」公開危機

2018/06/19 05:28 Written by ナリナリ編集部

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テリー・ギリアム監督作「ドンキホーテを殺した男」の公開が危うくなった。ギリアムが長年を費やして製作した同作は、裁判を経ながらも5月に開かれたカンヌ国際映画祭でプレミア上映されたが、新たな裁判で敗訴したため、公開自体されない可能性が出てきた。

「ドンキホーテを殺した男」のプロジェクトは1998年にスタート。しかし、度重なる資金難やキャストの病気などにより幾度も延期、中止を繰り返し、紆余曲折を経てようやく完成にこぎ着けたいわく付きの作品だ。

今回の裁判でパリの法廷は、同映画がギリアムではなく、所有権を以前から主張していたプロデューサーのパウロ・ブランコに権利があると判決。そのため、公開の有無はブランコ次第ということになった。

アダム・ドライバー主演の同作がカンヌ国際映画祭で上映された際、ブランコは映画祭側に特別許可を与えたと言われていたが、その一方で映画祭の公式ツイッターでは、ブランコの訴えが棄却されたことで公開が可能になったと発表していた。

当時のツイートでは「パウロ・ブランコの公開禁止要請は裁判所により棄却されました。『ドンキホーテを殺した男』は第71回カンヌ国際映画祭のクロージング作品として上映されます。そしてテリー・ギリアムも出席する予定です。この勝利を盛大に祝いましょう」とつづられていた。

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