今年も過剰生産による大量廃棄問題がニュースでも報じられた節分の恵方巻き。そんな恵方巻きについて、兵庫県内でスーパーを展開するヤマダストアーが出した意見広告、およびその結果が話題を呼んでいる。
公式サイトによると、ヤマダストアーは現在8店舗を展開しているが、2月1日に、次のような広告を出していた。
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もうやめにしよう
売上至上主義主義、成長しなきゃ企業じゃない。
そうかもしれないけど、何か最近違和感を感じます。
昨年あちこちで大量に廃棄された恵方巻がSNSで話題になりましたが、そりゃそうです。
のばせのばせ、ふやせふやせの店舗数と恵方巻の大量生産で数は膨れ上がり続けています。
食材を原価だけで考えてるからそんなことになるんやと思う。水も土も海産資源も地球が無料で私たちに与えてくれています。
スーパーの現場で働くと、どんなに偉い学者さんじゃなくても分かります。
ヤマダの鮮魚従業員も「海産資源は絶対減ってる」って言ってます。だから大事にしたいんです。
今年も1本1本心を込めて巻きました。ヤマダの巻寿司は殆どお店で巻いてます。
魚屋さんで魚を切って、お肉屋さんでお肉を焼いて巻いてます。
今年はもしかしたら早くに無くなるかもしれないけれど、ヤマダはこれ以上成長することよりも今を続けられることを大事にしたいです。
最後の1本の恵方巻までお客様に愛されますように。
ちょっと変なスーパー ヤマダストアー株式会社
※今年は全店、昨年実績で作ります
売れ行きに応じて数を増やすことを今年は致しませんので、欠品の場合はご容赦くださいませ
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そして迎えた2月3日の節分当日。各店舗のFacebookでの報告によると、8店舗中3店舗は「勢い余って少し作りすぎてしまった」などの理由で売れ残りが出てしまったそうだが、5店舗は完売した様子。大量に廃棄するような事態にはならなかったようだ。
世の恵方巻のあり方に一石を投じようと声を上げたヤマダストアーには、Twitterなどネットで「まともな感覚で素晴らしい」「これは良い取り組み」「ほかの県にもぜひ進出して欲しい」「こういう経営感覚って大事だよね」「来年は同じように続くところが増えますように」などの声が上がっている。