後部座席のシートベルト、3人に2人は非着用

2017/12/14 10:01 Written by Narinari.com編集部

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JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は12月14日、警察庁と合同で実施した「シートベルト着用状況全国調査2017」(2017年12月14日公表)の結果をもとにした、インフォグラフィック「シートベルト着用有無が明暗を分ける」をJAFホームページ内で公開した(//www.jaf.or.jp/eco-safety/safety/rearseat/infographic/)。これからの季節、年末年始の帰省等でクルマを使う機会が増え、交通事故の多発が心配される時期を前に、注意を呼びかけている。

2008年に自動車後部座席(以下、後席)のシートベルト着用が義務化されてから9年が経過しているが、今年の調査結果においても、一般道路でのシートベルト着用率は運転席が98.6%、助手席は95.2%だったのに対し、後席では36.4%と低く、約3人に2人にあたる63.6%が後席ではシートベルトを「着用していない」との結果となった。2016年の調査における着用率が36.0%と、年々逓増しているものの、ほぼ同率で推移しており、上昇が見られない現実が浮き彫りとなっている。

また、高速道路でのシートベルト着用状況を調べてみると、運転席は99.5%、助手席は98.3%と、かなり高い着用率だったが、後席は74.4%の着用率で前年比2.6%の増加が見られ、過去最高の結果ではあるものの、約4人に1人(25.6%)が非着用と未だに低い状況となっている。

そうしたシートベルト非着用によるリスクはさまざま。「本人が致命傷を負う」「同乗者に致命傷を負わせる(衝突の勢いで車内の同乗者にぶつかる)」「車外放出(自動車乗車中の者が車内から車外へ放出される)」などが挙げられる。後席だと車外放出するイメージがない人も多いかもしれないが、実際は、車が横転した際にサイドドアの窓から投げ出されてしまうケースもあり、非常に危険。自他含めた安全確保のためにも全席でのシートベルト着用が必要だ。

JAFではこうした調査結果を踏まえて、情報データを視覚的に表現し、直観的に分かりやすく図式化したインフォグラフィックを利用し、ホームページなどで公開。「より多くの人の目に触れ、後席シートベルト着用について改めて見直すきっかけとなり、全席着用の意識が向上することを願っております」と、その意図を説明している。

JAFホームページでは、このほかさまざまな交通安全啓発コンテンツを公開。また、時速5kmの衝突体験ができる「シートベルトコンビンサー」を活用したイベントを全国各地で開催している。

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