アカデミー賞に多様な人種がノミネート

2017/01/26 06:13 Written by Narinari.com編集部

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第89回アカデミー賞に多種多様な人種がノミネートされた。昨年、白人ばかりのノミネートで物議を醸していた同賞だが、今年は俳優に対する賞の20人のノミネートのうち7人は白人以外の人種となっている。

「フェンス」のデンゼル・ワシントンが主演男優賞、「ラビング 愛という名前のふたり」のルース・ネッガが主演女優賞にノミネートされているほか、「ムーンライト」のマハーシャラ・アリが助演男優賞、同作品のナオミ・ハリス、「ヒドゥン・フィギュアズ」のオクタヴィア・スペンサー、「フェンス」のヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞に名を連ねている。

同じ年に主演男優賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞の各カテゴリーに黒人俳優たちがノミネートされることは史上初めてのことだ。

そのほかにはバリー・ジェンキンスが「ムーンライト」で監督賞、エイヴァ・デュヴァーネイの「13th 憲法修正第13条」が長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。

今年度のアカデミー賞のノミネートが発表される前、「ムーンライト」のマハーシャラは、有色人種の俳優たちがノミネートされることが「普通になっていく」ことを望んでいるとコメントしていた。

その一方で昨年のアカデミー賞ノミネートリストにおける人種の多様性の欠如に苦言を呈し、授賞式にも参加しなかったセレブ達の1人であるジェイダ・ピンケット・スミスは、今年度のノミネートリストに賞賛のコメントを発表している。昨年は夫ウィル・スミスらとともに授賞式をボイコットしたジェイダはヴァラエティのインタビューに対し「最高の気分よ。このノミネートを見ることができるなんて素晴らしいわ。今年度は特別な映画がたくさんあったからね」「『ヒドゥン・フィギュアズ』『フェンス』『ムーンライト』のような作品が認識されて選ばれた事を嬉しく思うわ。今朝はとても誇り高い気分になったわよ」と語る。

さらに、アメリカのドナルド・トランプ新大統領就任のこともあり、アーティストたちが自分たちのステイタスを使ってハリウッドにどのような位置づけを求めるのかを表現する最も重要な時期でもあると続けた。

「現在のこの国の状況において、アーティストとして私達がステイタスを使って、この国が“どのように周囲から認識されたいのか”という点に注目させる手助けをすることが重要だと思うわ」
「だから今回のノミネートはその素晴らしい第一歩になったと私は見ているのよ」
「どのようなかたちでこの国を象徴したいのか、世界に届けたいメッセージとは何なのかという、この国のこの時代に生きるアーティストとしての参加のかたちなの」
「私たちには力強い影響力があるわ。私たちは国のアイデンティティにおいても力強いイメージを作りだすことが出来る」
「そのことに責任を持つことはとても大切だと思うの」

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