役の本人に似過ぎで「トム・ハンクス」と呼ばれず

2016/09/26 09:13 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


9月24日に公開された映画「ハドソン川の奇跡」で主演を務めているトム・ハンクスのインタビュー映像(//www.youtube.com/watch?v=eWx6ghNkGLk)が、このたび到着した。映像の中でトムは、演じた役柄の本人にソックリすぎて、「トムと呼ばれなかった」という撮影秘話を告白している。

2009年1月15日、サリー機長は制御不能に陥った飛行機を米ハドソン川に不時着水させ、乗員乗客155人全員の命を救った。それが全世界が目撃した“ハドソン川の奇跡”。その操縦の腕で前代未聞ともいえる偉業を成し遂げたサリーは一躍、国民とマスコミからもてはやされたが、その裏側では、機長の究極の決断に思わぬ疑惑が掛けられてしまう。その日、奇跡は事件へと変った。全員生存を賞賛した“奇跡”の先の真実とは――。

トムはこれまでにも、「アポロ13」でジム・ラベル宇宙飛行士、「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」でチャーリー・ウィルソン米下院議員、「キャプテン・フィリップス」でリチャード・フィリップス船長、「ウォルト・ディズニーの約束」でウォルト・ディズニー、「ブリッジ・オブ・スパイ」でジェームズ・ドノバン弁護士など、実在の人物をモデルにした役を多数演じてきた。

本作でも機長のチェスリー・サレンバーガー、通称“サリー”を演じているが、「実在の人物を演じるのは、いつも少したじろきますね。だから、どんな人物にせよ、『お前の言葉は絶対、彼のようには聞こえないし、外見も彼のように見えっこない。彼の個性、特徴、重みのある態度、魅力の一部、いくばくかでも、なんとか捉えて体現できればいいんだ』と自分自身に言い聞かせるんです」とオスカー俳優でも物怖じすることを明かした。

しかし、当のサレンバーガーは「トムが役に応じて自分を変えられる俳優だということは知っていましたが、衣装をまとい、髪を染めた彼を遠くから初めて見たときは、すごかった。とにかく驚きました」と振り返り、サレンバーガーの妻ローリーも、「初めてトムに会ったとき、とても奇妙な感じがしました。その後、私は夫を見ながら、こう考えていたんです。『彼の髪はトムにそっくり…いえ、待って。トムの髪がサリーにそっくりだったんだ!』って」とふたりの男が一緒にいるところを見てとても興奮したという。

到着した映像でも、サリーが英雄であるが故に「大声で呼ばれるんだ。『でかしたぞ、奇跡の男だ!ハドソン川の奇跡だ!サリー!』行く先々でそうだった。あの衝撃の白髪だからね」と、撮影当時、ハンクスは「サリー」とニューヨーカーから呼ばれたことを振り返っている。

前作「アメリカン・スナイパー」で戦場という極限の状況下における兵士の人間性を鋭く優しく見つめた巨匠イーストウッドが、知られざる“ハドソン川の奇跡”を題材に、今を生きる我々に何を伝えてくれるのか。そして、本人のみならずニューヨーカーも認めた本人にソックリ過ぎるハンクスがどのような名演技を見せるのか。世界を震わす真実のドラマが幕を開ける。

映画「ハドソン川の奇跡」は丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国公開中。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.