ヤマウチは9月5日、南三陸産のホヤから作ったパウダーをふんだんに使った商品シリーズ第1弾「ほや風味ポテトチップス」の販売を開始した。3,000袋限定で、価格は400円(税込み)。
同社はホヤや海産物の可能性を広げたいとの想いで、東日本大震災により再建した工場内に粉末製造機を導入し、“ホヤパウダー”の製造をしている。そのパウダーを使用した賞品の第1弾として、「誰でも手に取りやすく、今までにない商品」をコンセプトした「ほやポテトチップス」を企画し、ポテトチップス製造に強いこだわりを持つ松浦食品の協力により販売が実現した。
「ほや風味ポテトチップス」は、生のじゃがいもからじっくりていねいに釜揚げした、歯ざわり豊かなポテトチップスに、風味を逃さないようにホヤに摩擦熱をかけずに臼引きする特殊な製法で作られたパウダーがかかっている。南三陸産ホヤの豊かな磯の香りが相性抜群で、食べれば食べるほど口の中にホヤの香りが広がる逸品だ。
販売ルートはヤマウチのオンラインショップなど。
☆三陸産ほやを取り巻く状況
三陸のホヤは3〜4年をかけて養殖している。震災前、全国の生産量8割を誇る宮城県産ホヤも、その7〜8割は韓国への輸出に支えられていた。しかし震災後の輸出規制により、国内では供給過剰に。2016年、宮城県漁業協同組合はおよそ1万4000トンの養殖ホヤを廃棄する方針を固め、廃棄が開始された。このような状況を踏まえ、2017年度以降の大幅な減産や生産者の減少が見込まれている。