先月、劇場版「名探偵コナン」シリーズの最新作「名探偵コナン 業火の向日葵」が韓国で公開され、その“行き過ぎた”韓国化が日本にも伝えられ物議を醸した。そしてこのたび中国版も上映がスタート。果たして中国版も韓国版同様、大きく手を加えられているのだろうか。
中国では10月23日から上映がスタートした「名探偵コナン 業火の向日葵」。第二次世界大戦時の芦屋空襲で消失したとされる巨匠ゴッホの「ひまわり」の模写を巡るアートミステリーだ。
結論から言ってしまえば、中国版は韓国版と異なり、中国化は一切なし。また、映画館によっては字幕版、吹き替え版ともに上映しており、観客が自由に選択できるようになっていた。
韓国版で物議を醸したのは、世界地図の日本の上に表示される「JAPAN」の文字が「KOREA」になっていたり、実在の羽田空港や損保ジャパン日本興亜美術館などが韓国の空港や美術館になっていたりするなど、その徹底した韓国化だ。これらに関しても中国版はすべてオリジナルのままで、両国ともに日本と複雑な政治・歴史問題を抱えている実情を考慮すると、やはり韓国側の対応は少々行き過ぎているのかもしれない。
ちなみに、韓国版はストーリーとまったく関係ない箇所も韓国化しており(例えば歌舞伎町のアーチや広告看板の文字がハングル文字で記されるなど)、さっそく中国のネットユーザーは両作品のシーンを比較しながら、「よかった、中国版も中国化していたら恥ずかしいもんね」「やはり小国は度量が小さいことが判明した」などとコメントしている。