ゲーム代理プレーというお仕事、収入事情やライフスタイルは?

2015/07/05 19:18 Written by Narinari.com編集部

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オンラインゲームやスマホゲームが大人気の中国では、“ゲーム代理プレー”で稼ぐ若者も増えている。その背景には厳しい就職戦線、就職しても満足のいくような給料がもらえないなどの現実があるものと思われるが、中国メディアがこのたび、そんな“ゲーム代理プレー”で生計を立てる男性を直撃。収入やライフスタイルについて伝えている。

中国メディア華商報によると、ゲーム代理プレー市場は盛り上がりを見せており、それを商売にする若者が増加するとともに、ネットの掲示板などで「代理プレーのお願い」などと書き込んでオファーをすれば、すぐに“プロ”からの応答を得られる状況だという。

今年30歳の王剛さんも、そんなゲーム代理プレーで生計を立てる人物だ。王さんの仕事内容を簡単に説明すれば、顧客から指定されたゲームを代理プレーし、期間内にレベルを上げたり、必要な武器を取り揃えたりしてあげること。その結果によって相応の報酬を得るシステムで、現在の月収は1万元(約20万円)を越えている。労働時間こそ朝から晩までと長いものの、王さんが暮らす西安では家族を養える十分な金額だ。

それでも、王さんのビジネスが最初から順風満帆だったわけではない。大学を卒業した王さんは普通に北京のホテルに就職したが、給料のほとんどはゲームに費やしていた。給料は安く、今の奥さんと出会ったことをきっかけに、好きなゲームでお金を稼げる代理プレーを商売にすることを決意したものの、当初の稼ぎはかなり少なかったそう。王さんの奥さんも「あのときは生活はとても辛かったです。彼は月に数百元しか稼ぎがなかった。私の仕事の給料のほうが安定していました。にも関わらず、彼はパソコンをもっと購入するといい、挙げ句に子どもも生まれて本当に家計が苦しくて。でもそんな生活が半年間ほど続き、やっと何とかゲーム代理プレーで安定した収入を得られるようになり、月に数千元の収入になりました。そのお金で彼がネックレスをプレゼントしてくれたときは本当に感動しました。以来、ゲーム代理プレーの仕事に順調に拡大していったんです」と回想している。

王さんは息子が小学校に上がるタイミングで北京から西安に引っ越したそうだが、いまの家のリビングには多いときで19台のパソコンが並べられる。自分だけでなく、ほかのプレイヤーも雇い、1台のパソコンで2〜3のアカウントを使い分けてゲームをプレーしているが、王さんは「2008年にこのビジネスを始めて以来、どんどん業績は良くなっています」と話している。

もちろん、そんな王さんにも悩みがまったくないわけではない。長時間ゲームをプレーし続けなければならないため、目や身体が疲れやすいという問題がある。また、子どもにも影響があることから、やめていく同業者も後を絶たないそうだ。

それでも王さんがゲーム代理プレー業を続けていられるのは、好きなゲームで食べていけるからにほかならない。また、普通の仕事よりも高給を得られることもあるだろう。何はともあれ、王さんは今の生活にある程度満足感を得ているようだ。

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