迷子女性が母乳で空腹しのぐ、ハーフマラソン中に行方不明になった顛末。

2015/05/13 19:18 Written by Narinari.com編集部

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方向音痴で困った経験を持つ人は少なくないが、ニュージーランドのスーザンさんのように「死ぬかと思った」ような目に遭うことは稀だろう。ハーフマラソン中に行方不明になった顛末が多くのメディアに報じられ、話題を呼んでいる。

NZ紙ニュージーランド・ヘラルドや英放送局BBCなどによると、2人の子どもを持つ母親のスーザンさんは、家族揃ってハーフマラソンを楽しもうと、先日、リムタカ・フォレスト・パークへやってきた。少し肌寒いが爽やかな日曜日の午前中。出発して2時間半が経とうとしたとき、すでにスーザンさんの姿は見えなくなっていた。運営の捜索や熱感知器を所持したヘリコプターが公園を探すものの、スーザンさんを見つけられないまま夜となってしまう。

その頃、スーザンさんは公園内にある谷川付近で途方に暮れていた。さまよい続けるも歩道ひとつ見つからない。日も暮れてどんどん気温は下がり、降り出した雨で凍えそうになる中で「私は間違いなく死んでしまう」と考えに陥ったという。それでも何とか生き延びようと、スーザンさんは比較的やわらかい土壌を見つけそこに穴を掘り、泥を身体に重ねて寒さから逃れようとした。さらに、空腹を満たすためにスーザンさんは自分の母乳を飲むことに。

「母乳を口にする度に子どものことを思って、神さまに祈りました。家族より大事なものはありません」と心細い状況下で家族と信仰が支えになったと語るスーザンさん。家族もまた、スーザンさんの生存を信じ切っており、翌朝すぐに捜索を再開。公園から2.5キロ離れた場所で発見され無事にヘリで救助された。

スーザンさんは大きな異常もなく、家族と一緒に運営や警察など救助活動に携わった人たちへ深い感謝を述べると、報道を見た人たちからは様々なねぎらいの言葉が掛けられる。「とても心細かったろう、何事もなくて本当によかった」「方向音痴すぎる…でもサバイバル能力には長けているみたいだ」「史上最高のニュース」など、ニュージーランドの人たちのあたたかな気性が垣間見える結末となったようだ。

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