ニュージーランドの街にあるプール「スプラッシュ・パラス」には、ちょっと変わった、しかし大きな問題となる事件が頻発していた。過去12回に渡って、プールの真ん中に大便が浮かぶという、目を覆いたくなるような事態が起きているのだ。
地元紙の報道によると、当初、マネージャーのトンプソン氏は「これは不幸な偶然です」と利用者を信じていたという。発見された便が硬貨と同程度の小さいものだったことからも、「赤ちゃんのものではないか」と、その意見は正しいように思われており、泳ぐ前にトイレを済ませるよう掲示も行った。
しかし、2度、3度と繰り返され、別の街のプールでも同様な事件が起きたために、トンプソン氏も「これは組織的な攻撃と考えるべきかもしれない」と落胆を見せることに。
まだまだ暑い南半球、プールは多くの家族連れにとって貴重なレジャーの場だが、この事件のために5週間水泳教室が開かれず、利用者にとっても頭を悩ませている。
あるお母さんは「数十人プールで泳いでいるところに、男性がやってきて、何かを発見したといってプールが閉鎖されたのです。後で知りましたがとっても嫌な気分。意図的だとしたらひどすぎるけれど、プールの人も犯人を見つけることは難しいって言ってました」
一連の事件は、いつも金曜日の17時以降に起きている。この時間帯は水泳のレッスンがあるため多くの利用者がいて、設置されている監視カメラの解像度では個人を特定できることは難しいとのこと。プールの運営者にとって、水の入れ替えや衛生管理、更には繁忙期の閉鎖による損失が大きい上に、利用者の悪印象もぬぐえず、「犯人を見つけ出し補償を求めるかもしれない」と声明を出した。
こうした事件に対し、「海で行われていることをプールでやってはいけないのだ」「このテロリズムの時代をどうやって生き抜くべきなのか」「便からのDNA解析が待たれる」「とにかく嫌だ。自分の街のプールにすら行きたくなくなってくる」などの怨嗟の声が寄せられている。