「道順違う」タクシー飛び降り、犯罪に巻き込まれたと早とちりで。

2015/03/25 19:09 Written by ナリナリ編集部

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インターネットやGPS機能の登場により、目的地に到着することが格段にラクになったが、一方でそうした機能に頼りすぎることでかえってトラブルに巻き込まれてしまう場合もあるのかもしれない。中国ではこのたび、ナビと異なるルートを走ったタクシーに乗車した女性客が「犯罪に巻き込まれた!」と勘違い。時速60kmで走行中のタクシーから飛び降りる事故があった。

中国メディア広州日報などによると、この一件は3月15日夜、陝西省咸陽市で発生した。ある40代の女性が列車で咸陽駅に到着。そこからタクシーで空港に向かうつもりだったが、初めて訪れる場所で土地勘がまったくなかったことから、自身の安全確保のために同乗者を誰か連れて来るようドライバーに依頼、するとドライバーは20代ほどの若い男性を探して来て、望み通りふたりで相乗りすることになった。同時に女性は念には念を入れ、タクシーのナンバープレートも控えていたという。

そして女性が助手席、若い男性が後部座席に着席するといよいよ出発。空港までは高速を利用する必要がなく、迎賓大道をまっすぐ進むだけの単純なルートだった。それでも女性はスマホを取り出し、ナビで空港までの距離や道のりを随時確認していたそうだ。

それから20分ほど経過したころ。空港まであと2〜3kmの距離に迫ったときだ。突如タクシーが道を逸れ始める。女性は出発してからナビを確認し続けており、そのことはすぐにわかった。これに女性は狼狽。確かに中国ではタクシーにまつわるトラブルがニュースで連日報じられており、彼女はそうしたトラブルに巻き込まれたと錯覚したのだろう。そしてあろうことか女性は走行中のタクシーのドアを開け、外へと飛び出してしまったのだ。

そのときタクシーは時速60km程度のスピードで走行しており、女性が無事に済むはずはない。命に別状はなかったものの、頭と膝にケガを負ってしまった。それでも女性はドライバーが車を停止させ、女性のもとへ駆けつけると恐れ戦きながら「強盗はやめて! 誘拐しないで!」などと叫んだという。

後々判明したのは、タクシーがナビと異なるルートを走ったのは、単に道路が工事中で迂回する必要があったから。女性もついには冷静さを取り戻し、自分が間違っていたことを理解したが後の祭り。航空機の出発が差し迫っていたことから応急処置だけ済ませて何とか搭乗し、地元の天津に戻ってからあらためて病院に入院することにしたそうだ。誤解や思い込みが生んだとんだ災難といえよう。

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