映画賞騙した偽ジム・キャリー、“本物”も「相当面白いよ」と絶賛。

2015/02/25 08:13 Written by Narinari.com編集部

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ハリウッドのアカデミー賞も終わり、多くの名作と映画人が今年も称賛と栄誉に包まれたが、チェコの映画賞は、映画よりも奇妙な出来事が起きたと世間を賑わせている。

チェコのアカデミー賞と言えるチェコ・ライオン賞の主催者のもとに、とある有名俳優から「ぜひこの地域での授賞式に出席したい」との申し出があった。その人物は人気俳優のジム・キャリー。「トゥルーマン・ショー」などの主演で現地でも知られる大スターの代理人からの連絡で、こうした望外の申し出を受けて、主催者側は代理人の希望通り秘密裏にセレモニーの準備を進めた。

そして授賞式当日、進行を務めた司会のルーシー・ヴィボルナが、大スターのジム・キャリーを紹介。満場の拍手の中で彼は現れ、手を振り、金色の紙吹雪でその登場を祝ってもらう。会場の多くがあたたかな視線と拍手を彼に注ぐ中、ジム・キャリーは舞台袖へと去って行くという感慨深いステージとなった。

ところが、チェコ全国に放送されていたこの式典を見ていた人たちから、多くの電話が寄せられる。いわく「あのジム・キャリーは偽者だ」と。こうした意見に主催者側は反論。司会のルーシーは「もちろん、本物のジム・キャリーがステージにいました。登場した時間は本当に短かったですし、視聴者の皆さんが彼を認識する機会はなかったかもしれません。彼がそっくりさんであるという話を耳にしましたが、私ははっきり違うといえます。彼は本物です」と現地報道に答えた。

だが、翌日、式典の監督を務める映画監督ヤン・スヴェラークは主催者側の主張を改め、ジム・キャリーが偽者だと認めた。

「我々はとても精巧な詐欺にあったようです。何とも残念だ。皆さんに謝罪します。私の意図するものではありませんが、我々を見事に一杯食わせたことに敬意を表さなければならないでしょうな」

英紙デイリー・メールなどによると、この騒動を起こした人物はバルカン出身の人物で、代理人や警護の人間なども揃えて堂々としており、にもかかわらず金銭的な被害は出ていないとのこと。

この顛末に世界中の映画ファンが耳と目を疑ったが、何より驚いたのはジム・キャリー本人だった。事件を知るや彼は自分のSNSで記事を紹介、さらに「見てくれ。アカデミー賞を見ながらソファでポテチを食べてるより相当面白いよ」とコメントした。

ジム・キャリー同様にネット上でも「彼こそがアカデミー賞だろう」「グラミー賞で物議を醸している偽カニエ・ウェストの役も考えたはずだが、主催者に拒否されたのだろうな」「レネー・ゼルウィガーみたいに顔がいきなり変わるのもいるからしかたないよなぁ」などなど映画ファンならではのとらえ方で楽しんでいるようだ。

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