規則破ってでも命救った警官、叱責覚悟で緊急事態に心肺蘇生法指示。

2015/02/17 19:11 Written by Narinari.com編集部

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小さな命が危機にさらされているとき、男性は自分の職務を逸脱していることを十分承知していながらも、命を救うために力を尽くした。

米放送局WTVR-TVや英紙メトロなどによると、先日、米バージニア州で暮らす生後17か月のエイダンくんが、突然の発作に襲われ呼吸停止の状態となった。母のメリッサさんはすっかり動転、祖母のシェリーさんはなんとか緊急呼び出しの電話をかけたという。

救急通信指令係のティムさんがその電話を繋いだ時、彼の耳に飛び込んできたのは「ああ神さま!私の赤ちゃんが!!私の赤ちゃんが!!」という悲鳴だった。息が止まり、顔色も紫になっているとの説明から、尋常ではない状況を察知したティムさん。「誰か心肺蘇生法を知っている人がいますか?」と尋ねるも、「いいえ」という嘆きながらの答えのみが返ってきた。

ティムさん自身は心肺蘇生法に通じているものの、所属する警察署は救急医療行為について認定されておらず、つまり電話で心肺蘇生法を指示することは許されていない。電話はティムさんのチーフ、リックさんも聞いていた。2人は無言で目を合わせた。そして、後々叱責されることをティムさんは覚悟して泣き叫ぶ母親にこう伝えた。

「あなたの子を死なせない」

母親に電話で人工呼吸のやり方を指示し、祖母がそれを行う。最寄りの救急車が駆けつけたのは20分後だったが、そのときエイダンくんは息を吹き返していた。

「それは私の人生でもっとも恐怖した1日でした。神さまに、私の息子を取り上げないでくださいと何度も何度も祈りました」

そう語るメリッサさんは、その恐怖の日から数週間後、ティムさんにお礼を言うために祖母と息子と一緒に警察署を訪問。「息子はあなたにお礼を言うために戻ってきたのです。あなたは私たちにとって、生涯の友、生涯の友です」と感謝の気持ちを伝えた。

そして、警察署もまた、ティムさんを称賛。子供の命を救うためにリスクがありながらも迅速な行動を取ったことについて言及し、職務における存在意義を見事に認識していると伝えている。

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