自腹で団地にエレベーター設置、住民から苦情で“部屋買い占め”の暴挙。

2015/02/16 14:29 Written by Narinari.com編集部

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低層マンションや団地にはエレベーター(EV)が設置されていないケースも多いため、上階で暮らす高齢者やケガ人は、辛い上り下りを強いられることもある。中国では先日、ある男性が脚が不自由な母親のために、自腹でEVを設置。それに腹を立てた住民との間で、ちょっとした騒動が起きた。

中国メディア京華網などによると、騒動の舞台となったのは浙江省紹興市にある団地。1998年に建てられたこの6階建て団地は、立地条件の良さから今でも人気で、特に値下がりなどしていない好物件だという。また、住民同士の関係も良好な状態が続いていたそうだ。

しかし、そんな平穏な日々に“異変”が起きた。と言うのも、団地6階に住む住民のリさんが、5階で暮らす両親のためにEVを設置したため。もちろんEVはほかの住民も利用できるように設計されていたが、リさんの母親は脚が不自由で、「毎日5階まで上り下りするのはさぞかし辛いに違いない」と思い、自腹で数十万元(10万元は約194万円)を支払ってEVを設置した。

とは言え、このEVの設置については、住民も前もって知らされており、協議の上で納得もしていた。問題となったのは設置後で、聞かされていた内容と異なっていたから。リさんが設置したEVは、計画ではマンションから5メートルほど離れた場所に設置される予定だったが、実際に設置されたEVは1.6メートルしか離れていなかった。そのため、出入りにかなり不便で、住民は「話が違うじゃないか!」と怒り、事態はややこしい方向へ向かっていく。

ところが、こうした住民の批判に対するリさんの“反撃”はすごかった。EV撤去も辞さない姿勢で迫ってきた住民に対し、リさんは団地1階〜4階の部屋を数百万元(100万元は約1,940万円)かけて買い占めるという驚きの行動に出たのだ。つまり“お金”で住民の反対意見を塞いだことになり、ネットユーザーからは「わがままだ」との批判の声が噴出する運びとなった。

気になるのは湯水のようにお金を投入したにも関わらず、なぜリさんが“引っ越し”という最も確実で簡単な手段を選ばなかったかだ。この点に関してリさんは、「住み慣れたこの団地から母親が引っ越したがらなかったから」とその理由を述べたと伝えられている。

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