フジファブリックが初の武道館、故・志村さんボーカルに合わせた演奏も。

2014/11/30 10:15 Written by Narinari.com編集部

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フジファブリックが11月28日、東京・日本武道館にてワンマンライブ「フジファブリック10th anniversary LIVE at 武道館 2014」を開催した。同バンドが日本武道館で公演するのは、これが初めて。

このライブはフジファブリックのデビュー10周年を記念して行われたもの。新旧織り交ぜた名曲の数々を2時間30分にわたって演奏し、集まったファンを魅了した。

開演時間になり、時計が巻き戻る音が鳴り渡り、巨大スクリーンには2009年に急逝したボーカル志村正彦と山内総一郎、金澤ダイスケ、加藤慎一による過去のライブ映像。客席からは一気に歓声が上がる。

そして3人と、サポートメンバーのギター・名越由貴夫とドラム・BOBOが、5人お揃いのチェックの衣装に身を包み、ステージに姿を現した。

記念すべき1曲目はデビューシングル「桜の季節」。3人での新体制になってから初めて演奏されるとあって、イントロで歓声が湧く。

「陽炎」や「Sugar!!」、「地平線を超えて」などの楽曲に加え、最新アルバム「LIFE」から「シャリー」「WIRED」「efil」など、新旧の楽曲を交互に演奏し、会場はどんどんヒートアップ。さらに過去にもあまり演奏されることのなかった「赤黄色の金木犀」が披露され、ファンから拍手が起こった。

MCでは山内が、「今演奏しているギターは、一緒に買いに行った志村君のストラトで、志村君のアンプもあります。志村君の物とステージに立てるのが嬉しいです。どうもありがとう!『LIFE』というアルバムを作った時にいろいろ振り返って、なんでフジファブリックを続けてるのかを考えて答えが出たんです。僕らフジファブリックが好きなんです」と言うと、会場からは「ありがとう!」の声。

そして最新シングル「ブルー」を演奏し、次に 「志村君と一緒に曲をやろうと思います」という山内の言葉で、加藤がマイクスタンドをセンターに運び、山内がギターアンプの上に置かれていた志村のハットをマイクスタンドにかけると、流れる志村のボーカルに合わせてメンバー全員で「茜色の夕日」を演奏。曲終わりで山内が叫んだ「志村正彦!」コールに拍手は鳴り止まなかった。

続けて「若者のすべて」、最新アルバムから「卒業」「カタチ」と山内の伸びやかな声が会場に響き渡る。

そして、「夜明けのBEAT」からは終盤に突入。ダンスナンバー「バタアシParty Night」では加藤のファンキーなベースラインと金澤のシンセが紡ぎだすグルーヴに武道館はダンスホールと化す。エキサイトした山内がギターを置いてハンドマイクでステージの花道を駆け抜けていくと歓声が上がる。

80'Sフレイヴァー溢れる加藤のベースラインも印象的な「Magic」では、コーラスを全員でシンガロングし、盛り上がりは更に加速していく。「星降る夜になったら」に続き、金澤の軽快且つエモーショナルなピアノのリフが誘う「LIFE」へと会場のボルテージは最高潮に達し本編は終了。

アンコールでは、山内が1人で登場。自分がなぜ歌うのか、考えるきっかけとなったという曲「Sing」を、この日の為に歌詞を変えてアコースティックギターで弾き語り、ファンに向け、みんながいるから歌っているんだと感謝を語った。

再びメンバー全員が登場し、ここで、「10周年をお祝いされに行ってるツアーだったから、お礼は曲でと思って、アルバムツアー中に曲を作ってきました」と言い、配信限定でリリースが始まった新曲「はじまりのうた」を演奏。

最後は、「銀河」「STAR」と会場は一つになり、フジファブリックの10年間が詰まった愛溢れるライブは幕を閉じた。

フジファブリックは2000年、志村正彦(Vo/G)を中心に結成、2004年メジャーデビュー。2009年末に志村が急逝したが、2011年夏、山内総一郎(Vo/G)、金澤ダイスケ(Key)、加藤慎一(B)の3人体制にて新たに始動した。

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