16歳の高校生が映画祭を主催、渋谷アップリンク・ファクトリーで。

2014/08/04 21:10 Written by Narinari.com編集部

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デジタルネイティブである日本の10代の映画監督や映像クリエイターの作品を特集する「10代の映画祭」が、8月10日(日)より渋谷アップリンク・ファクトリーで開催される。この映画祭、企画から運営のすべてを手掛けるのは、1998年生まれの16歳、高校1年生の安藤勇作くんだ。

安藤くんは、インターネット上にあふれるビデオログを見る生活をするうちに、自分と同じ10代の映像クリエイターたちの存在を知り、彼らを紹介する場を設けようとの思いで2012年にポータルサイト「ヤンユチュ!!」(ヤンユチュ=ヤング・ユーチューバー/YouTubeに動画をアップしている10代の人 //youngyoutuber.web.fc2.com/)をWeb上に立ち上げた。

以降、現在まで更新を続けているが、その活動の一環として、中学3年生のときに10代の映画監督の作品を上映する「10代の映画祭」を企画。今回開催が実現した。

安藤くんは「『ヤンユチュ!!』を始めたときから、自分自身も作りたい気持ちは心のどこかであるんですけれど、裏方というか引き立て役のほうが向いているのかなと。今は自分が影響を受けた人たちをもっと広めていきたいです」と自らのスタンスを語っている。

「いま10代の映画を評価する人は、ただ『10代だから』すごいという理由が多いですが、本人たちにしてみれば、自分が作りたいから作っている。そうした作る意欲を持っている人たちがいるというのを世の中に示していきたい」(安藤くん)。

上映作品は、10代の映画集団グループ「OURS」が、同じく10代で政治的活動を行っている団体「ぼくいち」を撮った松本祐輝監督のドキュメンタリー「希望を求めて File.1 『僕らの』世代の政治と学校」。

宮崎と東京の中学生が合同製作した、沼口寛樹監督による爽やかな青春ラブコメディ「Five Dreamers」。近未来の日本を舞台に大人になりきれなかった大人を描く、映像制作チーム「KIKIFILM」所属の小畑智寛監督作品「私は今、幸せじゃない」という3作品をAプログラムとして上映。

Bプログラムは、河瀬直美監督プロデュース、「高校3年生が描くエロス」を主題に、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭に最年少で出品された上野遼平監督の「瘡蓋譚」。松尾スズキと園子温に強い影響を受け演劇と映画の融合を目指す小西善仁監督による「フカイカン」。「グロテスク」をテーマに2013年の学生残酷映画祭でグランプリを受賞した浦崎恭平監督の「温かい食卓」という3作品がBプログラムとして上映される。

A、Bともに各作品の上映終了後、10代の監督たちによるプレゼンテーションも行われる。強い意欲を持ち映像表現に挑む10代の表現力を感じることのできる映画祭となりそうだ。

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