中国では過去に幾度か、企業が採用条件に特定の星座を盛り込んでいたことが発覚し、賛否両論を呼んできたが、このたび、米ニューヨークの電光掲示板にも同様の広告がでかでかと提示され話題になっている。そこには「おとめ座優先」といった文言が記されていたそうだ。
この広告が目撃されたのはニューヨークの繁華街タイムズスクエアの電光掲示板。広告が提示された際に、その場に居合わせた人々によって撮影され、ネットにアップロードされたことから注目を集めることになった。
広告の内容は「世界のおとめ座募集」「おとめ座の飛躍」「すごいおとめ座」などと、おとめ座に関する記述ばかり。後にこの広告は中国アリババグループ傘下の通販サイトと、健康食品メーカーが共同で出稿した求人広告と判明したが、“極致体験師”というその求人は、1年間世界を飛び回りながら各地で健康食品の原材料や、その生産過程などをレポートする仕事だという。高給も約束されており、要は世界中で注目を浴びた「ハミルトン島の管理人」「世界で一番楽で贅沢な仕事」などの類いの求人広告だ。
とは言え、「おとめ座を優先する」という文句は一部の人に不快感を与えてしまった模様。健康食品メーカーの関係者はおとめ座を優先した理由として、「おとめ座は他人の失敗に厳しく、完璧主義者である点が“極致体験師”の仕事にマッチする」などと弁解しているが、やはり星座で人材をふるいにかけるというのは、少々“行き過ぎ”だったのかもしれない。
なお、中国のネットでは批判意見とともに、「冗談なのだから別にいいだろう」などと擁護する意見も多い。「おとめ座優先」とは言え、今回は明らかに“ネタ”的な要素が強いため、それほど深刻にとらえてはいないようだ。