ロンドン自然史博物館とBBCが毎年主催している、名誉ある野生生物写真コンテスト「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」。今年は50周年を記念して、一般人からのネット投票がなされ、選ばれたものにピープルズチョイス賞が授与されるという。
ノミネートされているどの写真も力作揃いで目を惹く中、オランダの写真家、マーセル・ヴァン・オーステン氏が日本で撮影した写真が注目されている。「フェイスブック・アップデート」と題されたこの写真、ニホンザルが温泉につかりながらスマホをいじっているというかわいらしさと面白さを兼ね備えたもの。ソニーのウォークマンを聴いているお猿さんのCMを思い出す人もいるであろう光景だ。
写真家本人のSNSに記された撮影時の状況によると、観光客が温泉に入っているニホンザルを撮影しようとiPhoneを取り出したところ、近づきすぎてしまったためにひょいと盗られてしまったそう。また、かなりの間いじっていたことが語られている。
写真は好評を博し、映画「スティーブ・ジョブズ」でジョブズ役を務めたアシュトン・カッチャーも「いつだって働いているさ」というコピーをつけて紹介し、ヒップホップのスヌープ・ドッグも「hahaha」とコメントをつけるなど、どんどん有名になっていっているようだ。
もともと温泉に入るサルが珍しく、「冬の猿」として国際的な写真展でも何度も賞に輝く題材となっているが、ひょっとしたらまた新しい栄冠に輝くかもしれない。