「サッカー場の数が少ない!」と嘆き、仲間とお金を出し合って、プライベートサッカー場を建設した中国のお金持ちがいる。その費用は、日本と比べれば破格の約1,000万円だったそうだ。
中国メディア大河網などによると、2008年、河南省鄭州市で暮らす姚明傑さんは、サッカー好きの友人とともに、ひとつのサッカーチームを結成した。当初は4、5人しかいない小さなチームだったが、徐々にメンバーが増えていき、気付けば数十人規模にまで拡大。毎週みんなで集まってサッカー楽しむのが習慣になっていたという。
しかし、チームが大きくなるにつれて別の悩みも出て来た。それがサッカー場の確保。市の体育館のサッカー場はレンタル費用が高く、また予約も難しい。一方、市内の学校のサッカー場はレンタル費用は格安であるものの、安全面への配慮などから自由気ままに利用することはできず、中国ならではの“人脈術”を活用しないといけないこともしばしば。こうした状況に姚さんらメンバーは嫌気が差していたそうだ。
そこで名乗りを上げたのがチームメンバーの馮文さん。彼はサッカー好きのお金持ちの友人2人を誘い込み、3人でプライベートサッカー場を“割り勘”で建設しようと決意する。昨年9月から用地選定を始め、その約2か月後の11月には2,600平方メートルのサッカー場を完成させた。
費用の約60万元(約1,000万円)は、3人で割り勘で支払ったため、ひとり当たりの出資額は約330万円ほど。この額には土地の借用代やピッチの人工芝代、フェンス代、12の照明灯代などが含まれているそうだが、馮さんやメンバーは「これで自由にサッカーができる」と大喜び。自分たちが利用しないときは対外的にレンタルも行っているそうだが、「お金のために作ったわけじゃない」と言い、今後も自分たちがプレーしたいときにプレーすることを第一の目的にしているそうだ。