“本物”ミニスカポリス禁止令、ロシア内務省が服装の乱れに業を煮やす。

2014/06/27 16:02 Written by Narinari.com編集部

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オシャレに気を遣うような年頃の女性なら、どんな時でも綺麗に見られたいと思うのは致し方ないところ。しかし社会に出た大人となれば、時と場合に応じて適切な格好をする必要性があり、何でもかんでも美しさを追求すれば良いわけではない。ロシアでは最近、制服をきちんと着ずに乱れた服装で勤務している警察官が増えているそうで、このほど統括する内務省が綱紀粛正を求める内部通達を発令したそうだ。その中で、女性警察官に対しては“ミニスカート禁止令”なるものが出されたとして、話題を呼んでいる。

ロシア紙モスクワ・タイムズや英紙インディペンデントなどによると、この通達は内務省のセルゲイ・ゲラシモフ副大臣が、警察組織全部門に対して出したもの。彼の説明では、最近ロシア警察の間で服装の乱れが目立つようになり、シャツの袖を切ってしまう男性警官やスカートを短くしてしまう女性警官など、制服をきちんと着ない職員が増えたそうで、自らも目にする機会が多くなったと懸念したゲラシモフ副大臣が、業を煮やして通達を出したという。

乱れた服装の警察官が増えれば、「警察全体の評判を落とし、内務省の威信も徐々に蝕まれていく」と危機感を口にしたというゲラシモフ副大臣。人と顔を合わせる時は「最初に見られるのが服装」だと話し、しっかり職務をこなしている証の1つとして「きちんと身なりを整えることも重要だ」としている。そのため、警察全体の責任者を集めて出した会議で、副大臣は制服の改造に加えて、制服と私服を合わせて着る行為や「しわができた服の着用」の禁止も通達。勤務交代時などで、責任者が直接警察官の服装をチェックし、厳しく取り締まるよう求めたそうだ。

しかし、このほど出されたゲラシモフ副大臣の通達に、ロシア警察職員の労働組合は反発。副大臣が挙げた服装に対する不満は、そもそも内務省が警察官らに対して充分な設備の更衣室を提供していないからだとし、ミニスカート禁止令に対しても「彼女たちは結婚したがっているのだろう」と女性警察官たちを擁護し、「何が問題なのか分からない」と話しているという。

ただ、今回の副大臣の発令を受け、早速警察官らに対する服装取り締まりを始めた警察署もある様子。Twitter上では、ロシア中西部にあるエカテリンブルグの街中で撮影されたとされる、しっかりと制服を着用した警察官らの写真も紹介されたそうだが、写っていた女性警察官が「ハイヒールを履いていた」ことから、多くのロシア市民は警察官たちの通達遵守に未だ疑念を持っているようだ。

街の治安を守る公務員だからこそ、警察官ならなおさら組織のルールをまず守って然るべきだろうが、副大臣の命令が警察官たちの間で浸透するには、相当時間が必要になるのかもしれない。

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