4年ぶりのTLC来日にファン感涙、天国のレフト・アイとの“絆”も。

2014/06/19 11:00 Written by Narinari.com編集部

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4年ぶりとなるTLCの来日公演、6月18日、東京・赤坂BLITZには、彼女たちの登場を待ちわびるファンが早々と詰めかけ、開演30分前には立錐の余地もないほどだった。オーディエンスの7〜8割は女性。いわゆるB・ガール的なファッションに身を包んだ人もいれば、お揃いのTLCのTシャツを着たグループもいるなど、“TLC愛”に溢れる雰囲気だ。

バンドが定位置につき、DJが客席を煽った後、まず6人のTLCダンサーズが威勢よく登場。歓声が飛び交う中、ダンサーたちと同じ淡いブルーのセットアップ姿のT・ボズとチリが姿を現すと、絶叫にも近い大歓声が会場に轟く。

デビュー時のストリート・ガール的なイメージのまま「Ain't 2 Proud 2 Beg」でスタートしたショウは、前半、「What About Your Friends」「Silly Ho」「Hat 2 Da Back」といったヘヴィ・ビートのアップ・チューンで猛攻撃。ステージの熱気に負けじと、客席も大合唱で応える。

その後も「Baby-Baby-Baby」「Diggin' On You」「Red Light Special」とベイビーフェイス作のキュートでセクシーなミディアム〜スロウを3連発。続く「Creep」も含め、90年代アトランタを象徴するようなディープでレイドバックしたグルーヴで懐かしさを誘い、T・ボズのハスキーなアルト・ヴォイスとチリの滑らかでコシのある声も当時のままで、“あの頃”に連れ戻してくれた。

後半、「FanMail」「I'm Good At Being Bad」の前後ではファンに心からの感謝の気持ちを送ったT・ボズとチリ。続いてアコースティックな音使いの「Damaged」「Unpretty」では、その切なさの滲むリリックがに共感を得ているであろう、多くのファンが共に口ずさむ。その後ダンサーたちのパフォーマンスを挿み、チリとDJによる「自惚れの強いダメ男に“絶対NO”を突きつける」パフォーマンスも盛り込んだ「No Scrubs」で本編は終了。

これほどまでのベストヒットの連続に会場の熱気はピークに達したかに見えたが、満員のオーディエンスの心を最も掴んだのは紛れもなくアンコールで歌った「Waterfalls」。「レフト・アイが一番好きだった曲よ」というチリの紹介の後、ラップのパートではステージ後方のモニターに故レフト・アイの映像が映し出され、観客の涙を誘った。

天国に旅立ったレフト・アイは、もう帰ってこない。けれど一度結ばれた糸は解かずに前進していく……そんな思いを伝えるべく最後に歌ったのが、昨年、本国で放映された伝記映画「Crazysexycool: The TLC Story」のためにNe-Yoが書き下ろした新曲「Meant To Be」だったのだろう。レフト・アイを含めた変わらぬグループの絆、そしてファンとの絆を確かめ合うようにしてライヴは終了した。

アッという間だが濃密な70分。ロビーや帰り路で、涙を流しながら語り合う女性グループが多かったが、TLCの音楽とともに生きてきたことを改めて噛み締めたに違いない。

なお、本日6月19日にはTLC大阪公演(なんばハッチ)が行われる。

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