38大学の“研究”物産展に集結、「東京六大学コラボ定食」なども登場。

2014/05/19 16:53 Written by Narinari.com編集部

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新宿高島屋は5月28日から、人気物産展「大学は美味しい!!」フェアを開催する。期間は6月3日まで。

「大学は美味しい!!」フェアは、教授と学生たちがその開発に携わり、大学の研究室などから生まれた“大学発のブランド食品”を紹介する人気物産展。地元の名産品や自慢の食材を新たな視点で製品化をしたり、研究・実習の過程で生まれたものを応用するなど、その取り組み方や成り立ちはさまざまだ。

“論文の代わりに、製品で「食」の研究成果を伝える”をテーマに、デパートを舞台に各大学の研究成果、産学連携商品が続々と登場。今年は日本全国各地から38校が参加する。

また、今回は初めて東京六大学の研究が合体。イートインの新メニュー「東京六大学コラボ定食」(1人前1,680円/各日100点限り)が期間限定商品として登場する。その内容は、慶應義塾大学が研究開発した味覚センサーにより厳選した「熟成牛肉」と、早稲田大学が研究開発した「早稲田米」に、法政大学が考案した調味料「バリ勝男クン」をふりかけにして、東京大学のシーパインのお吸い物をセットに。また、デザートには立教大学が開発したジェラートに明治大学が開発した栄養満点の「テンペ」をトッピングした。

出展大学の商品ラインアップ例は次の通り。

◎慶應義塾大学(分析化学研究室)
熟成赤城和牛モモステーキ 1,836円(90グラム×2)
熟成赤城和牛ローストビーフ 1,944円(200グラム)

慶應義塾大学の研究室×慶大発のベンチャー「AISSY」が共同開発した、“甘みと旨みの数値化”を可能にした味覚センサー。これをつかって肉の熟成度を分析することが可能となり、旨みが抜群に高い熟成牛を厳選した。開発した味覚センサーは、グローバル特許をもち、世界に1台しかない。健康志向への高まりから“霜降り肉離れ”が進む一方で、“旨み”への関心が高まるなか、国産赤身牛肉が本来持つ「旨み」(グルタミン酸)を化学的に数値化する研究で旨み成分が増すことに着目。温度と湿度を厳格に管理してつくった、甘みが抜群の熟成牛肉を「35日氷温うまみ熟成牛肉」としてブランド化に成功、2012年11月より販売している。


◎早稲田大学(環境エネルギー総合技術研究所)  
奇跡の早稲田米物語り300グラム 324円

早稲田大学の先端生産システム研究所が科学的に研究した、細胞を壊さず栄養素を逃さない「ソフトスチーム技術」(蒸気の温度と湿度時間を管理する技術)は、農作物の美味しさを引き出す技術。米や野菜などの素材ごとに適した条件でソフトスチーム加工を施し、「ソフトスチーム野菜」としてブランド化に成功、2005年に特許を取得し販売している。この技術は、TPP交渉参加を機に争点となっている、コメ生産者が求める新たなコメ加工方法や、国際競争力強化につながる、産学連携によるコメの付加価値向上の技術として注目を集めている。今回の物産展に登場する「早稲田米」は、このスチームをかけた玄米を販売するものだ。


◎東京大学(生物生産工学研究センター)
伊豆大島産シーパイン 540円(60グラム)

海の光合成生物である微細藻類(植物プランクトン)を活用した「バイオマスエネルギー」と「次世代型養殖」の研究を行っている。微細藻類をもとにする食物連鎖を次世代養殖に取り入れる目的の研究のなかで、微細藻類を意図的に増やし、それを牡蠣のエサにすることによって、牡蠣から排出される窒素やリンなどが、ワカメや昆布の大型海草の肥料となることを利用してシーパインを育てた。このシーパインを、今回の物産展で初めて販売する。ユニークな見た目と、プチプチ食感で磯の風味も豊かな海草だ。


◎明治大学(農学部・研究活用知財本部)
五穀米のテンペ 324円(75グラム)

「テンペ」は、テンペ菌というカビの一種で発酵させるインドネシア発祥の発酵食品。味噌や納豆、日本酒などのような発酵食品のひとつだが、納豆のように強烈なにおいはなく、味にくせがないので、おかずや酒のつまみに適している。消化吸収がよく、揚げ物や炒め物にしたり、牛肉の代わりにハンバーガーのパンに挟んだりして食べる。今回の物産展では、明治大学が2004年に開発した「五穀米のテンペ」を、大豆に不足する栄養素を発芽玄米と雑穀で補い栄養満点で食べやすくした。


◎立教大学(観光学部)
クリームチーズジェラート 324円(100ml)

ホテルや旅行会社などで活躍する人材を多く送り出し、1998年に設けた日本初の「観光学部」で知られる立教大学。昨年は、欧米で盛んなワインの産地と様々な観光企画を結びつける「ワインツーリズム」の実践研究の一環として、店づくり、ワイン選び、接客まで立教大学の学生がてがけ、長野県山ノ内町に期間限定で登場したワインテイスティングカフェが話題になった。今回の物産展では、長野県山ノ内町地域応援プロジェクトの一環で渋温泉街の地元企業と連携して学生が開発した、ワインに合うクリームチーズジェラートを東京で初めて販売する。


◎法政大学 (経営学部)   
「山形プレミアム弁当」 1,300円(1折)

法政大学経営学部でマーケティングを学ぶ小川ゼミの学生たちと、山形県米沢市の駅弁で知られる明治32年創業の老舗「松川弁当店」との共同開発商品。商品開発にあたっては山形の食材「米沢牛」や、山形県産ブランド米「つや姫」にこだわり、春らしい彩豊かな駅弁をコンセプトとした。

「バリ勝男くん。わさびマヨ味」 154円(25グラム)

鰹の水揚げ日本一の焼津港で水揚げされた新鮮な鰹を、じっくり手間をかけてかつおぶしにした地元のかつお節を使った人気スナック「バリ勝男クン。」のわさびマヨ味を、法政大学経営学部の学生が参加し、2013年5月から地元企業との産学連携で試作品の製作などを行い、同大の学生へのアンケートなどを経て商品化した。かつお節のチップを、静岡らしさを出すためにピリッとした刺激のあるわさびと、濃厚でまろやかな風味のマヨネーズで味付けし、若者にも食べやすいように仕上げたのが特徴。サングラスを掛けたわさび姿の新キャラクター「わさび先輩。」も学生が考案し、パッケージに取り入れた。

そのほか、千葉大学(園芸学部 大学院融合科学研究科)の「ノンメタポーク」、玉川大学(農学部)の「LEDレタス 夢菜(ゆめさい)」、佐賀大学(農学部)の「バラフ」、東京家政大学(白藤プロジェクト)の「米粉deあにまる」、新潟医療福祉大学(健康栄養学科)の「おいちーたると」、信州大学(繊維学部・工学部)の「くわりんとう」、筑波大学(食品・バイオマス工学研究室)の「ブディーノデリーゾ」、三重大学(社会連携研究センター)の「三重大学カレー」「三重大学欧風ジビエカレー」、北里大学(感染制御研究機構 釜石研究所)の「福香(ふくこう)ビール」、奈良女子大学の「奈良の八重桜」、石巻専修大学(経営学部)の「石巻・飯野川発 サバだしラーメン」(※イートイン)などが登場。盛りだくさんの内容だ。


☆「大学は美味しい!!」フェア参加大学

青森県立保健大学、秋田県立大学、石巻専修大学、筑波大学、宇都宮大学、千葉大学、共愛学園前橋国際大学、東京大学、早稲田大学、慶應義塾大学、明治大学、立教大学、法政大学、お茶の水女子大学、北里大学、東京家政学院大学、東京家政大学短期大学部、東京家政大学、東京農業大学、玉川大学、目白大学短期大学、相模女子大学、北陸学院大学、新潟大学、新潟産業大学、新潟医療福祉大学、信州大学、日本大学、椙山女学園大学、奈良女子大学、三重大学、鳥取大学、水産大学校、佐賀大学、東海大学、大分大学、宮崎大学、鹿児島大学

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