ハギス新作は自ら“最高傑作”、オスカー監督が贈る愛のミステリー。

2014/04/14 04:30 Written by Narinari.com編集部

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劇場長編映画デビュー作「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本でアカデミー賞ノミネート、翌2004年の監督デビュー作「クラッシュ」でアカデミー賞作品賞・脚本賞をダブル受賞したポール・ハギス監督。そんな彼が「自身の最高傑作」と断言する愛のミステリー作品「サード・パーソン」の日本公開日が、6月20日に決定した。

「サード・パーソン」は、ニューヨーク、ローマ、パリの3つの街を舞台に、3組の男女が織りなす、愛、信頼、そして裏切りの物語。一見、何の接点もないような6人が織り成す3つの愛のエピソードが並行して描かれるストーリーが、クライマックスに向けて衝撃的な形で交差していく様は、「クラッシュ」を彷彿させるハギス監督ならではの圧倒的な手腕が光る。

日本公開日決定にあわせ、ポスタービジュアルも解禁となったが、そこに写し出されているのは、パリのホテルにこもって最新作を執筆中の小説家(リーアム・ニーソン)と、作家志望でもある若き愛人(オリヴィア・ワイルド)。ローマのバーで、密輸業者に娘を誘拐されたという他人を信じることができない女(モラン・アティアス)と出会ったアメリカ人の男(エイドリアン・ブロディ)。そしてニューヨークのホテルで客室係として働く元女優(ミラ・クニス)と、その元夫で、売れっ子現代アーティストである男(ジェームズ・フランコ)の姿だ。皆、物憂げな表情を浮かべており、切ない物語を想像せずにはいられない。

ビジュアルの基調色となっているのは“白”。リーアム・ニーソン演じる小説家が自身の物語に書き記す「白。それは信頼を示す色。そして信念を示す色だ」という言葉、さらに交差していく物語のとあるシーンに登場する白いバラなど、白は本作の様々な場面で重要な意味を内包している。

豪華キャスト陣が演じるキャラクターたちについてハギス監督は「僕はキャラクターたちに物語が向かう先を教えてもらおうとしたが、彼らが僕に語りかけることは少なかった。もっとひどいことに、彼らは僕にウソをついたんだ」と皮肉たっぷりの笑みを浮かべてコメント。複雑なキャラクターたちの探求を楽しんだことを明かしている。

映画「サード・パーソン」は6月20日(金)TOHOシネマズ 日本橋ほか全国ロードショー。

☆「サード・パーソン」ストーリー

パリ。最新小説を書き終えるために、ホテルのスイートルームにこもって仕事をしている、ピューリッツァー賞受賞作家のマイケル(リーアム・ニーソン)。妻エイレンとは別居して、野心的な作家志望のアンナ(オリヴィア・ワイルド)と不倫関係にあるが、アンナにも秘密の恋人がいる。

ローマ。いかがわしいアメリカ人ビジネスマンのスコット(エイドリアン・ブロディ)は、ファッションブランドからスーツのデザインを盗もうとしていた。あるバーで美しくエキゾチックな女性に一瞬にして目を奪われたスコットは、彼女が娘と久しぶりに再会しようとしていることを知る。そして密輸業者から娘を取り戻すためのお金を盗まれたと聞いたスコットは、彼女を助けたい衝動に駆られる。

ニューヨーク。昼メロに出演していた元女優のジュリア(ミラ・クニス)は、6歳の息子をめぐって有名なアーティストである元夫のリック(ジェームズ・フランコ)と親権争いの真っ最中だった。経済的支援をカットされ、膨大な裁判費用を抱えたジュリアは、かつては頻繁に泊まっていた高級ホテルでメイドとして働きはじめる。ジュリアの弁護士であるテレサ(マリア・ベロ)からは、裁判所の心証を変えるため、精神科医の鑑定を受けることをすすめられているが――。

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