普通であれば怖くも何ともないことが、シチュエーションや時間帯によって大きな恐怖を生むこともある。中国では先日、顔パックを付けたまま車を運転していた女性に、市民が腰を抜かすという出来事があった。
中国紙揚子晩報などによると、この一件は3月26日20時ごろのこと。江蘇省南京市の李さん夫婦が夕食後、いつものように散歩をしていたときに、横断歩道を渡ろうとしたところ、奥さんがゼブラゾーンに停車している車を見てビックリ。「あっ!」と大きな声を出したかと思うと、力なくその場に座り込んでしまった。
夫の李さんは一瞬事故が起きたのかと思ったそうだが、自身も車を見てびっくり。そこには真っ青な顔をした、人間かお化けか見分けがつかない“生き物”が座っていたからだ。よくよく見てみると、それは顔パックをした女性であることが理解できたそうだが、妻は腰を抜かしたまま。怒りがこみ上げてきた李さんはその場で車を遮り、警察に通報することにした。
通報を受け、警察が現場に駆けつけたところ、一人の女性が老夫婦に何やら謝罪している。女性の話では、家で顔パックをした矢先に電話が入り、急遽外出しなければならなくなったそうで、「せっかく付けたばかりの顔パックを外すのはもったいない」とそのまま車を運転して来てしまったのだそうだ。女性曰く、顔パックは目的地に着いたところで外す予定だったという。
最終的にこの“顔パック事件”は、女性が老夫婦に200元(約3,300円)支払うことで和解したそうだ。