放置フンに苺や生クリームデコ、注意促すつもりで実践も批判受ける。

2014/04/06 18:07 Written by ナリナリ編集部

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環境意識の高まりもあって、最近は公共の場に放置される犬のフンを昔に比べれば見かけなくなったが、残念ながら今でもモラルのない飼い主がいなくなったわけではない。スコットランド地方の街で清掃活動を行っているある女性は、今でも道端などに放置されるフンが後を絶たず、注意を促したくなったという。そこで先日、彼女は市民の関心を集めようと「面白い方法」を考えて行動に出たそうだが、意図に反して思わぬ波紋も広げている。

英紙イブニング・エクスプレスによると、その行動を始めたのは、英北東部の街ピーターヘッドに住むテレサ・リッチーさん。「ピックアップ・ピーターヘッド」という、街中の清掃活動を行うグループのメンバーである彼女は、以前から路上などに犬のフンが放置され、よく踏んでいる人を見かけては気になっていたという。そこで、街の環境のためにも飼い主に注意を促したいと考えた彼女は、「面白い方法で問題を注目させたい」と、一風変わったアイデアを実行した。

それが、生クリームやいちごなどを飾って、フンをあたかもデザートのようにデコレーションして目立たせるというもの。道端にそんな鮮やかでおいしそうなものが落ちていれば、多くの歩行者が目を引くはずと、リッチーさんはフンを放置していく飼い主たちに「みんなが見ている」とアピールしたくて、行動を始めたそうだ。同時に、他の人や自治体が全てのフンを片づけられるわけではないとの事実も示し、飼い主が自発的に片づける必要があると訴える意味もあったという。

このやり方がイブニング・エクスプレス紙や英放送局BBCで紹介され、目論み通り広く関心を集めたリッチーさん。ところが、彼女のやり方を面白く思う人だけでなく、異を唱える人も少なからずいたようで、黙っていられなかった彼女は報道後に自身のFacebookでそうした意見に反論するコメントを掲載した。

その中で、他の犬や子どもたちが食べ物と間違いかねず、見つけたら片づけるべきとする意見を持つ人に対すると見られる反論として、彼女がこの2年間だけでも自治体と協力して「数百個ものフンを入れた袋」を拾い、しかも増加傾向にあるとの事実を明かし、飼い主たちへ訴えるための行動に出た理由を述べている。

またフンのデコレーションは、犬の飼い主に注意喚起するポスターへ写真を載せるために「1度だけ」行ったものと説明。記事を掲載したイブニング・エクスプレス紙の表現が「奇妙に誇張されている」と、取材された記者に対する不満も綴っている。BBCで紹介されて喜んでいた彼女も、話が思わぬ方向に広がり、いまは少し困惑している状況の様子。ただ、犬を飼う人たちそれぞれがきちんとルールを守れば、こうした騒ぎが起きることもないのは間違いない。

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