88歳が今日も元気に新聞配達、孫の仕事を引き継ぎ週6日を35年間。

2014/04/06 13:25 Written by Narinari.com編集部

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英南西部の街グロスターには、以前から市民の間でも有名だった1人の新聞配達員がいる。35年間にわたって週に6日、自転車で100部の新聞を配達し続けて来た、ベリル・ウォーカーさんという現在88歳の女性だ。そんな彼女が、このほどギネス・ワールド・レコーズで“世界最高齢の新聞配達員”と認められ、先日認定証を授与されたそうだ。

英紙グロスター・シチズンや英放送局ITVなどによると、ウォーカーさんが新聞配達員になったのは50歳も過ぎた35年前。当時、新聞配達をしていた孫が都合により仕事ができなくなったため、彼女が後を引き継いで始めたという。以来、愛用の自転車に乗って家を出て、毎朝6時10分には販売店に到着。遅刻もなく、確実にグロスター・シチズン紙を各家庭に配達してくれる上、市民の間でも顔を知られた人気者とあって、「とても信頼できる」と話す店長も彼女の働きぶりを頼りにしている。

一方、周りに親しまれる働き者の母を、暗い内から自転車で出かけていくのが「心配になる時もある」と話すのは、58歳の息子デイビッドさん。どんな時もどんな天気でも、決まって仕事に出ていく母の体を気にしてしまう時もあるようだが、それでも立派に仕事をこなして帰って来る彼女は、家族全員にとっての「誇り」だという。以前は夕刊も配っていた彼女は、1日2回仕事に出ていたそうだが、最近は朝刊のみの1日1回となり、心配する機会も早朝だけとなった息子にとっては、今の仕事量くらいが「ありがたい」ようだ。

そんなウォーカーさんは、以前からたびたび英メディアの間でも注目され、「世界最高齢の配達員では?」と話題になっていたそう。というのも、それまでギネス・ワールド・レコーズに認定されていた「世界最高齢の新聞配達員」は、81歳の女性配達員とされていたからだ。そこで今回、英放送局ITVの番組企画で、ウォーカーさんの存在をギネス・ワールド・レコーズに連絡。調査員が2日間にわたって、彼女の仕事ぶりを調べたり、周りから話を聞いたりするなどして、事実関係を確認した。

そして、間違いなく新聞配達員であると認められ、3月28日に「世界一最高齢の新聞配達員」のギネス記録に認定されたウォーカーさん。当日は市長や、彼女が新聞を配達している地元議員にも見守られながら、調査員から認定証を渡されたという。

間もなく、4月12日に89歳を迎えるウォーカーさんは、今後もまだまだ仕事を続ける意欲に燃えている様子。これから毎日記録を更新し続ける形になる彼女には、1日でも長く記録が伸びるように頑張ってもらいたいところだ。

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