「結納金を集める」と2度窃盗、相手の両親からのプレッシャーに負ける。

2014/03/25 16:14 Written by Narinari.com編集部

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中国における結婚では、新婦側から結納金はもちろん、新居や車などの購入を求められるケースがままあるが、これは普通の労働者にとってかなり高いハードルなのは言うまでもない。このたび、結婚相手の家族から結納金を要求されて犯罪に手を染めることになった男が、出所した後も引き続き結納金を要求され、再び罪をおかして逮捕されるという哀れな出来事が報じられた。

中国メディア騰訊新聞などによると、安徽省出身の高という名の男は2007年末のある晩、南京市の大学内の売店に忍び込み、盗みを働いた。犯行は結納金を集めるためで、彼女の両親から生活が安定していないことを理由に結婚を反対され、「娘と結婚したいならば結納金10万元(約165万円)を支払え」と言われ、途方に暮れた末の犯行だった。最初から彼女の両親は高がそれだけのお金を用意できるはずはないと踏んでおり、事実上の“ダメ出し”だったようだ。

結果として高は逮捕され、1年3か月の懲役刑に服することになったのだが、出所後、再び悲劇が襲う。高と彼女はお互いを想い続け、彼女に至っては結婚せずに高の出所を待ってくれていたそうだが、だからと言って彼女の両親が結婚を認めるはずはない。それに高はすでに前科者、一層受け入れ難い状況だ。結婚したいならば結納金をきちんと納めろ、と再び“ダメ出し”条件をつきつけてきた。

高は結納金を集めるためにしばらく必死に働いたが、それでも10万元という大金はなかなか集まらない。また、彼女の妊娠を理由に再び結婚を申し入れたものの、「結納金を支払えないならば、子どもはおろしなさい」とまで言われる始末。彼女の努力もあり、最終的に子どもは産むことができたそうだが、以来、高が彼女や子どもに会うことは一切許されず。「まずは結納金を」と決まり文句でその都度追い返され、高は精神的に追いつめられていった。

そして今年の旧正月が明けたころ、ついに高はやぶれかぶれになってしまう。再び犯罪に手を染めてしまったのだ。仲間とともに南京市の大学に忍び込み、100台近いパソコンから部品を盗み出して逮捕。結局、高は結納金を集めるために2回罪をおかすこととなり、彼女との結婚という“夢”ははかなくも消え去ってしまった。

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