唐沢寿明が飛び降り&100人斬り「アクション、まだやれそうかも?」。

2014/03/17 11:20 Written by Narinari.com編集部

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俳優の唐沢寿明が主演を務め、2014年秋より公開される「イン・ザ・ヒーロー」(配給:東映)。過去40年余りの間、世界中の少年たちを夢中にさせてきた“ヒーロー”を生み出すキーパーソンである、“スーツアクター”の本当の姿を描いた本作のクライマックスシーンの撮影が行われ、唐沢自ら危険な飛び降りスタントと、“100人斬り”のアクションシーンに挑んだ。

スーツアクターの多くが抱く共通の夢は、堂々と顔を出して演じる“アクション俳優”に登り詰めることであり、アクション映画の主役を演じること。そんな夢を見ながら、日々アトラクションイベントにも精を出す彼らの夢の奮闘、そして奇跡を映画化する企画がこの「イン・ザ・ヒーロー」だ。本作には何よりもアクション映画やヒーロードラマを影で支え続けてきた多くの裏方や、俳優たちに対するオマージュがふんだんに含まれている。

唐沢が演じたのは、熱血漢でブルース・リーを崇拝する、本城渉(42歳)。「下落合ヒーローアクションクラブ」の社長兼スーツアクターであり、その道25年の大ベテランという役どころで、唐沢は本作の撮影に備え数か月におよぶ厳しいアクションの稽古を受けていた。

そしてこのたび公開されたのが、「福士蒼汰演じる新人俳優・一ノ瀬リョウ(21歳)のアクターとして、ハリウッド映画『ラスト・ブレイド』に参加するはずだったアクション俳優が、クライマックスシーンで大落下し炎にまみれて戦うという映画史に残る一大ノーカットの殺陣を『危険』との理由に降板してしまった」ことから、日本一のアクション俳優である本城に白羽の矢が立ち、その撮影に挑む映画のクライマックスシーンだ。

この日の撮影には100人の忍者を含め、キャスト・スタッフ総勢約170人が集結。スタジオに組まれた本能寺のセットから伸びる、高さ約8.5メートルのキャットウォークから唐沢が飛び降りる危険なスタントシーンと、飛び降り後、100人の忍者を斬るという続けざまの激しいアクションシーンで、スタッフ・キャスト共に万全の状態で撮影に臨んだ。

撮影を終えた唐沢は「正直言えば、疲れました。でも、今回のストーリーの“主役”であるスタントの方々が、実際の撮影でも活躍してくださり、とても楽しんでいるようでしたので、いい歳をしてまで、挑戦した甲斐があったかなと思います。共演者の皆さんもかっこいい画を残していたし、みんなが100%の力を出し切ったシーンになったのでは?と思います。また、松方弘樹さんとのシーンでは、“松方さんを斬る”という、もう今後二度と来ないであろう貴重な機会を頂き、本当にいい経験をさせていただきました。寺島さんも殺陣の経験が豊富な方なので、やはりお上手でしたね。見ごたえのある一騎打ちになったと思います」と感慨深げにコメント。

そして「武監督(武正晴監督)も喜んでいたので、良かったなと思います。きっと面白い映画になると信じています。そして、役者もスタッフもみんな、本当によく頑張ったと思います。僕自身にとって、本当にいい経験になりました。殺陣回りだったり、マット運動で転がったり、ジャンプしたり、トランポリンをやったり…そんな機会は、なかなかないですからね」と撮影を振り返った。

また、「昔アクションをやっていた頃のように身体が戻ってくるのかどうか、最初は怖いなと少し不安に思っていました。50歳になってから、こういう作品はもう難しいのかなと思ったこともありましたが…、始めて見たら、まだやれそうかも? と」とも語り、アクションへの自信が甦ってきたようだ。

最後に「この作品は本当に面白いと思いますし、一回観たら“口コミ地獄”間違いないです」とアピールして、撮影を締めくくった。

映画「イン・ザ・ヒーロー」は2014年秋、全国ロードショー予定。


☆「イン・ザ・ヒーロー」ストーリー

熱血漢でブルース・リーを崇拝する、我がヒーロー、本城渉(42歳)は「下落合ヒーローアクションクラブ」の社長兼スーツアクター。その道25年の大ベテランである。現在テレビで放送中の「ドラゴンフォー」の主役ドラゴンレッドの吹き替えとして、満身創痍の身体を引きづり、日々、汗を流して仕事に取り組んでいる。同世代の有名俳優たち、新人アイドル俳優たちとの葛藤を抱えながら、共に夢見る部下のアクター達と共に、アクションヒーローを生み出す撮影現場のキーパーソンであり、少年のココロを持った大人である。

或る日、首のけがが悪化する中、本城は数年ぶりにヒーロー番組の映画版に出演する機会が巡ってくる。が、喜びもつかの間、役は若手の新人俳優に取られてしまう。役を下ろされる事には慣れているものの、今回の新人は人気絶頂の一ノ瀬リョウ(21歳)。当初リョウと本城は現場で対立した。が、ある事件を境に徐々に判り合い、後には仲間意識が芽生え、アクション俳優の訓練を共に積んでいく。 スーツアクターの努力の凄さを学ぶリョウ。

そして皆の訓練を成果が叶い、リョウは予てから夢見ていたハリウッド映画「ラスト・ブレイド」への出演をオーディションの末に勝ちとることが出来た。そして、リョウが喜び勇んで臨んだ、この日本で撮影中のハリウッド大作アクション映画の撮影現場で、ある事件が起きた。それはクライマックスシーンで、大落下し炎にまみれて戦う、映画史に残る、一大ノーカットの殺陣をする筈だったアクション俳優が危険を理由に降板してしまい、撮影が続行不可能になってしまったのだ。困り果てたハリウッドの映画スタッフは、日本一のアクション俳優の評判を聞きつけ、本城に白羽の矢を立てるのだった。

「日本にはアクション俳優がいない」というハリウッド映画スタッフの声を聞いた時、忘れていた情熱が蘇る。果たして本城は誰もやった事のない危険なアクションを引き受けるのだろうか? そして隠されていたリョウの本当の夢とは何なのか?今の時代に映画に命を掛ける男たちなんて居るのか? 何よりも彼等は正気なのか? それらの答えは全て、この映画のラストにある!


☆スーツアクターとは

高度な演技力が求められる、映画・ドラマで、ヒーローや怪獣などのスーツや着ぐるみを着て演じる特殊な技能を持つ俳優のこと。日本で生まれた演技スタイルで、特撮(特殊撮影)のドラマや映画などに欠かせない存在である。全身の表現による演技力と、アクションやスタント等、危険な状況下でも優れた運動能力が求められる。

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