不正乗車賃まとめ払いに賛辞、感動したバス会社は「返金したい」。

2014/03/12 09:52 Written by Narinari.com編集部

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中国都市部の公共交通機関では不正乗車が横行しており、たびたび社会問題として取り上げられているが、先日、あるバスに乗車した人物が、これまでの不正乗車代を“まとめ払い”したニュースが報じられ、同国のネットユーザーからは賛辞が相次いだ。その乗客は運転手の制止を遮り、運賃箱に高額紙幣を放り込んでいったという。

中国メディア長江商報などによると、この一件は2月17日午前8時ごろのこと。湖北省武漢市内を走る公共バス593路線に、40歳前後の女性が乗車してきた。この女性は、中国でもっとも高額な紙幣である100元(約1,700円)札を何枚か取り出したかと思うと、そのまま運賃箱に投入。運転手は女性が何かを勘違いしていると思いすぐ制止したものの、女性は聞き入れず。「大丈夫、わかっているわ」と言い、そのまま座席のほうに行ってしまった。

乗客が全員乗車した後、運転手は改めて女性に確認。「あとで運賃箱を開けたときに返却しますよ」と声をかけたが、女性は「昔、このバスに乗車したとき、運転手の人がとても良くしてくれたから」と言い残し、そのまま下車してしまった。

そして同日、別の時間帯、別の路線でもこの女性が目撃されることになる。午前9時ごろには609路線に乗車してきたかと思うと、やはり100元札を運賃箱に投入。運転手は「運賃は2元(約33円)ですよ」と注意したが、「昔、タダ乗りした分の金額を返したい、絶対に支払う」とし、そのまま目的地に着くと降りてしまったそうだ。

2人の女性が同一人物であることは、後にバス会社が調べた車内の監視カメラ映像が決め手となり判明したが、バス会社の責任者は女性の振舞いに感動。かつて不正乗車をしていたとしても、過剰に支払われたお金はきちんと返金したいと考え、メディアにこの一件を連絡、女性客を探し出そうとしたそうだ。そうした経緯もあり、この出来事は世に出ることになった。

なお、女性は合計8枚の100元札(約1万3,400円)を運賃箱に投入していったという。

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