5人病院送りの超激辛バーガー、920万スコヴィルも挑戦者の2%は完食。

2014/03/12 09:13 Written by Narinari.com編集部

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英国ではいま、激辛好きな人たちの間で大いに話題になっているハンバーガーがあるという。販売しているのは、英国南部の街ホヴにある「バーガー・オフ」という名のハンバーガー店。3.90ポンド(約670円)と比較的手頃な値段で売られているこの店の「XXXホットチリバーガー」は、ほとんどの人が全部を食べ切れないほど激辛な一品に仕上げられているそうだ。その辛さゆえ、今までに5人が病院送りとなって地元保健所が調査にも入った過去があるとされ、提供している店主は客が「何で食べるのか分からない」としつつ、需要があるから販売していると話している。

英紙デイリー・メールやデイリー・ミラーなどによると、見た目はごく普通のハンバーガーだという「XXXホットチリバーガー」。激辛の秘密は、パティに塗られる唐辛子を濃縮した特製のソースにあり、その辛さたるや「920万スコヴィル」に及ぶそうだ。スコヴィルとは辛さの程度を表す単位で、一般的にハラペーニョで2,500〜8,000、ハバネロで10万〜35万、犯罪者撃退用唐辛子スプレーで500万スコヴィル程度と言われていて、それらと比べて考えればこの店のソースがどのくらい辛いのか、何となくでもお分かりいただけるだろう。

以前、辛さを押し出した違うハンバーガーを売っていた時に客から「そんなに辛くない」と言われ続け、もう言われないように奮起して開発したと話すのは、店主のニック・ガンバーデラさん。その結果、食べると「裸になったり、助けを求めたり、窓を叩いたり、吐いたり……」と、多くの人が悶絶する激辛バーガーが生まれたという。あまりの辛さが客の間で評判になり、店の名物とも言える商品になった激辛バーガーを、これまでに注文した約3,000人のうち、完食したのは59人と約2%。多くの人が、一口二口と食べただけで諦めるそうだ。

ただ、完食すれば店のFacebookに動画で紹介されるため、それがまた“挑戦者”たちの意欲を駆り立てている一因にもなっている様子。しかし激辛バーガーに挑戦する代償は、決して小さくない。少しでも特製ソースを味わえば、その刺激は食べた人の体に大きな影響を及ぼすケースもあり、過去に4人が食べた後にアナフィラキシーショックを発症し、さらに他の1人は腸に大きなダメージを受けたそう。その後、立て続けに患者が運ばれた地元の病院が、激辛バーガーを食べた人への対処法を検討する「2時間の会議」を開く事態まで引き起こし、相次ぐ病院送り騒ぎを知った地元保健所も店に調査を実施。ところが、結局は激辛バーガーが「面白い」と認められただけで、そのまま販売継続のお墨付きを受けただけだったという。

その保健所の回答を受けた時は、自ら客に提供していながら「驚いた」というガンバーデラさん。作る本人ですら食べる気が起きないという激辛バーガーを、売るのに「問題なし」の判断が下されるのが意外だった部分もあったようだ。現在は、注文した人に口頭でも注意を促すほか、何が起きても完全自己責任を求める署名を受けた上で提供し、販売を行っているという。

なのに「XXXホットチリバーガー」を食べようとする大事な客を「少し狂ってる」と思っているというガンバーデラさん。それでも、今後も名物激辛バーガーを求めてやってくる人がいる限り提供を続けるそうだ。

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