未完の山崎豊子遺作TOP3入り、第1部と結末までのあらすじを収録。

2014/02/27 04:00 Written by Narinari.com編集部

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今週3月3日付けのオリコン“本”ランキングBOOK(総合)部門では、昨年9月に88歳で亡くなった山崎豊子さんが死の間際まで手掛けていた未完の遺作「約束の海」(2月20日発売・新潮社)が、週間1.8万部を売り上げ3位にランクイン。2008年4月のオリコン“本”ランキング開始以降、山崎作品では同部門初のTOP3入りとなった。

本作は、過酷な試練に立ち向かった父子の百年の物語。旧海軍士官の父、海上自衛隊員の息子を通し、戦争とは何か、日本人とは何かを問う壮大なスケールの長篇小説だ。昨年8月から「週刊新潮」での連載がスタートしたが、第1部完成直後に山崎さんは入院してしまい、そのまま帰らぬ人となったため、未完の遺作となった。

しかし、連載は山崎さんが亡くなった後も続行され、先月で終了。この第1部と、山崎さんが残していた結末までのあらすじが本作に収められている。

「この日本の海を、二度と戦場にしてはならぬ!」という主人公の言葉に、「戦争の時代に生きた自分だからこそ書かなければ」と言われたという山崎さんの作家魂が感じられる同作。この作品をきっかけに、山崎豊子作品への注目が再び高まりそうだ。

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