寄り添い生きるチワワと烏骨鶏、不幸な境遇脱した“幸せカップル”。

2014/02/19 19:55 Written by Narinari.com編集部

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毎週土曜日、米国のある動物病院には、一目見たさの予約客まで呼び込んでしまうほどの“人気者カップル”が現れるという。そのカップルとは、受付を務める女性が世話をしているチワワと烏骨鶏。それぞれ生きるには厳しい状況にあった生まれて間もない頃、女性と出会って引き取られた異種カップルだが、一緒によく遊ぶなど常に行動を共にする彼らは今、お互いに大切な存在として認め合いながら、日々幸せに過ごしているそうだ。

米紙グウィネット・デイリーポストや米放送局ABC系列WSB-TVなどによると、このカップルは、ジョージア州ダルースにあるダルース動物病院で、毎週土曜日に見られるというメスの烏骨鶏“ペニー”とオスのチワワ“ルー”。病院の受付を担当しているアリシア・ウィリアムズさんが個人的に飼っているもので、昨年から定期的に病院に連れてくるようになったそうだ。以来、それぞれの愛らしさはもちろん、特にビジュアルが特徴的な烏骨鶏ペニーの存在が病院の評判となり、今では彼らが来る日を確認した上で予約を入れる客も少なくないという。

今でこそ人間に可愛がられ、幸せな毎日を過ごしているペニーとルー。しかしそれぞれ、生き抜くには厳しい状況の中に生まれてきた。

一昨年10月頃、大学の研究でさまざまな動物を対象に行う実験施設を訪れたウィリアムズさんは、そこにいた生後9週目のペニーに目が留まったという。ニワトリなど家禽については「何の知識もなかった」という彼女だったが、施設内の劣悪な環境にショックを受け施設関係者に交渉。目に留まった中の1羽、ペニーを引き取り、鳥に詳しい病院長の夫からアドバイスも受けながら自宅で育て始めた。ところが急な環境変化のせいもあってか、仲間のいないウィリアムズさんの自宅に来たペニーは孤独感を強め、間もなく落ち着かない状態が続くようになったそうだ。

そんなとき、ウィリアムズさん宅にやって来たのがチワワのルー。昨年2月、ルーは公園に捨てられているところを発見され、彼女のもとにやってきた。生後7週目前後とされた彼には2本の前脚がなく、恐らくルーを生んだブリーダーが「売れないと判断して」公園に捨てたとウィリアムズさんは見ている。しかし、彼女の家で順調に成長していったルーは、やがて用意された脚の代わりとなる車いすにも慣れ、今では活発に動き回るほど元気に過ごしているという。

そして、ウィリアムズさんの家で生活を共にするようになったペニーとルーは、すっかり大の仲良しに。ペニーは、ルーのそばにいれば「いつも“楽しいこと”と“食べ物”が手に入る」と分かっているようで、ルーが食事を始めると「いつも横取りしている」という。それでもペニーのことを、大きなテディベアくらいに感じているように見えるルーは、食べ物を取られても体を寄せていくそうで、お互いに相手が好きなのは間違いないようだ。

ウィリアムズさんの家にはほかにも闘犬だったところを保護したピットブルもいて、彼もまた「ペニーを愛している」というが、今のところペニーの心はルーに傾いている様子。まだまだ小さなチワワと烏骨鶏のカップルだが、ピットブルも含めてお互いを支え合い、これからも仲良く幸せに過ごしてもらいたいところだ。

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