うさぎが歴史的資料を“発掘”、約8,000年前の矢じりなど掘り起こす。

2014/02/06 18:46 Written by Narinari.com編集部

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英国の南西端に位置し、観光地としても人気のランズエンド。先日、この周辺で調査に当たっていた考古学者のチームは、それまで知られていた現地の歴史を塗り替える、約8,000年前のものと見られる資料数点を発見した。そのきっかけは、現地に生息している野生のうさぎだったそう。考古学者が明かしたこの珍事(?)は歴史的発見に彩りを添え、さらなる話題を呼んでいる。

英紙デイリー・ミラーやインディペンデントなどによると、ランズエンドで歴史的な発見をしたのは、リバプール近郊の街ウィラルを拠点に活動をしている、30歳の考古学者ディーン・パトンさん。彼が率いるチームは2月2日、ランズエンド周辺を調査していたところ、新石器時代に作られたと見られる矢じりや火打ち石、皮のこてなど数点の資料を見つけた。現地でこれほど古い資料が出土した例は今までになかったようで、今回の発見は歴史を塗り替える大きな出来事として、パトンさんやチームのメンバーも興奮しているそうだ。

その歴史的発見を彼らにもたらしてくれたのが、調査していた一帯に生息していた野生のうさぎ。彼らが見つけた資料は、うさぎの群れが掘った巣の穴近辺に落ちていたそうで、パトンさんは地中に埋まる“金鉱”を掘り当てたうさぎたちが、1つずつ「地上へ持ち出した」と見ている。パトンさんは今回の発見から、辺りは「数千年にわたって有力者が埋葬されてきた墓地」ではないかとの推測。今後2年をかけて、東京ドーム13個分にあたる150エーカー(約60ヘクタール)の発掘作業を進め、地中に眠る遺跡を見つけ出すとしている。

これから続々と出てくるであろう宝の山が、どれほどの量になるのか「分からない」と期待を膨らませるパトンさん。「うさぎたちは本当に好奇心旺盛」と話し、偶然とはいえ自分たちの発見に繋げてくれた群れに対して、「彼らが歴史書を書き直した」とその功績を称えている。

発掘現場には、これからうさぎの名を付けた子ども用の散策コースも整備される予定で、訪れた子どもたちにも遺跡発見の経緯を知ってもらい、広く興味を持ってもらおうと考えているそうだ。

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