2013年は音楽アルバム販売低迷、売上額20億円以上は嵐の1作のみ。

2014/01/17 04:01 Written by Narinari.com編集部

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オリコンは1月17日、2013年の音楽ソフト市場の動向をまとめた「年間音楽ソフトマーケットレポート」を発表した。全体としては、音楽ソフトの総売上額は2,934.3億円(前年比89.7%)で、2年ぶりに減少。シングルの売上額は前年比99.8%とほぼ前年維持、枚数では102.6%と増加した。

CDなどのパッケージ商品によるシングルやアルバムに、音楽DVD・音楽Blu-ray Disc(以下音楽BD)を加え、総合計した音楽ソフト市場は、前年2012年に6年ぶりの対前年比増となる活況を呈したが、2013年は再び減少に転じた。年間総売上額が3,000億円を割るのは、オリコンが2004年に調査を開始して以来、初となる。

盤種別に見ると、最も減少額が高いのがアルバムのマイナス266.0億円で、これが減少の最も大きな要因であることがわかる。アルバムは音楽ソフト総売上額の過半を占めるため、アルバム売上額の増減が市場全体の増減にも直結しやすく、毎年の市場規模減少の主要因となってきたが、前年2012年は年間売上額20億円以上のアルバムが12作出たこともあり、アルバム市場が微増に転じ、市場を支える形となっていた。

中でもMr.Children、桑田佳祐、松任谷由実、山下達郎など、キャリア20年以上のベテランアーティストによるベスト盤の貢献が目立った。

一方2013年は、売上額20億円以上のアルバムが嵐「LOVE」の1作のみ。続いてB'z のベスト盤2種が19.9億円と19.6億円、解散を発表したFUNKY MONKEY BABYS のベスト盤が19.4 億円を売り上げたほか、ベスト盤ではSuperflyや西野カナなどもヒットしたが、アルバム全体としては2012年ほどの活況には及ばず、売上額1,581.3億円(前年比85.6%)という結果となった。

また2010年、2011年、2012年と3年連続で対前年比増を記録したシングルは、2013年も比較的好調な実績に。売上額638.4億円で前年比99.8%と、100%にはほんのわずか届かなかったものの、前年維持と言える結果であり、売上枚数では前年比102.6%と前年増となった。

2013年のシングル市場を盛り上げたものとしては、やはりAKB48をはじめとする女性アイドルグループの活躍が挙げられる。前年同様、AKB48が期間内に5作をミリオンセラーとしたほか、同グループとしてはSKE48、NMB48 に続きHKT48が2013年にデビュー、乃木坂46 も売り上げを伸ばている。さらには、ももいろクローバーZ、モーニング娘。やこれらの姉妹グループをはじめ、多種多様な女性アイドルグループが市場を賑わせた。

また、嵐をはじめ、SMAP、関ジャニ∞、Kis-My-Ft2 などのジャニーズアーティストもシングル年間上位に多数の作品を送り込んだほか、EXILE「EXILE PRIDE 〜こんな世界を愛するため〜」が、AKB48以外では2007年の秋川雅史「千の風になって」以来のシングル年間ミリオンセラーを達成するなど、EXILEとその関連グループの活躍も目立った。

音楽映像ソフトでは、DVDからBDへの市場シフトが引き続き進行していると見られ、その影響か音楽DVDは売上額が519.3億円、前年比80.3%となった。一方、連年売上額を伸ばしている音楽BDは2013年も順調な伸びを見せ、売上額195.3億円、前年比142.6%と、BDの前年比調査を開始した2010年から4年連続で大きく増加している。

しかし、音楽DVDの減少分を補うにはいたらず、音楽DVD・音楽BD の合計額では前年比91.2%と減少に転じる結果となった。


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