疲れて早く眠りたいのに、騒音や周囲のささいな音が気になって、なかなか思うように眠れない――そんな経験は誰しもあることだろう。スウェーデンでは、そんな悩みを解決してくれる、個性的な形をした“安眠セット”が開発された。
英ニュースサイトのオレンジニュースや英紙デイリー・メールなどによると、この“安眠セット”は、スウェーデンのデザイン会社STとPjadadが共同開発した「オーディオオーブ」。球体の個室型セットとなっているこの製品は、どこでも1人の世界を快適に過ごせるよう、キッチンやWifi環境まで備えた「Cocoon 1」(※昨年両社が開発した製品)をベースに新たに作られたもので、今回は利用者が快適な睡眠が得ることを目的に設計された。
いずれの製品も、外の世界と遮断できることが大きな売りになっているのだが、眠りにこだわった「オーディオオーブ」で重要な役割を果たすのは、18個付いているスピーカーセット。これは、以前「世界一大きなiPhone用スピーカー」を開発したST社の技術が基となっており、利用者が眠るときに大好きな音楽をかければ、体全体が包まれるように音楽を聞け、よりリラックスする効果が得られる上に、外の音をほぼシャットアウトできるという。
さらに、体を横たえるマットには、スウェーデンで生まれたテンピュールを使用し、どんな寝相でも「体型にフィットして浮いた感じを与えてくれる」そうだ。
ただ、18個のスピーカーには「F15戦闘機のジェット音を100メートル離れた場所から聞いているのを同じ」130デシベルもの出力パワーがあるため、両社も当然ながらうるさい音楽ではなく、ヒーリング効果のある静かな音楽にするよう注意を促している。
贅沢すぎる睡眠環境が約束され、関係者も「リラクゼーションに理想的」と太鼓判を押すこのオーディオオーブ。しかし、理想の環境を手に入れるにはそれなりの代価も必要なようだ。両社は現在オーディオオーブを資金調達サイト「Indiegogo」で2台限定で売り出しているのだが、販売価格は1台1万5,000ドル(約160万円)と高額。注文受付は2月28日まで行われている。気になる人はチェックしてみてはいかが?