頭を強打して音楽の才能開花、スポーツ好きから一転した男子高生。

2013/12/24 18:07 Written by Narinari.com編集部

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最近米国では、コロラド州の高校に通う男子生徒の話が紹介され、大きな注目を集めている。17歳のラクラン・コナーズくんは、ピアノをはじめアコーディオンにギター、ウクレレなど、ほかにもさまざまな楽器を演奏する音楽大好きの少年。しかし彼の場合、母親が才能を全く感じなかったと話すほど昔は音楽と無縁の生活を送り、スポーツに熱中していたという。転機が訪れたのは小学6年生のとき、プロ選手になる夢を抱いていた、ラクロスの試合中に起きたアクシデントがきっかけだった。

米放送局CBS系列KCNC-TVやABCによると、現在コロラド州エングルウッドの高校に通っているコナーズくんは、家にいるときのほとんどの時間を音楽に費やしているという将来が楽しみな男の子。何も言われなければ、宿題もそっちのけで「夜中まで弾きそう」というほどピアノに夢中で、ほかにもバンジョーやマンドリンなどいろいろな楽器も弾きこなす“音楽少年”だそうだ。今では、朝起きた時から音楽に囲まれた生活を送っているとまで話している彼だが、夢中になり始めたのは小学6年生からで、そのきっかけが少し変わっていた。

「プロの選手になるかもしれないと思っていた」というほど熱中していたラクロスの試合に、ある日臨んだコナーズくん。その試合中、接触プレーで「後ろに倒れた」彼は頭を強打してしまった。軽い脳震とうを起こして「ぼーっとした感じだった」彼を心配し、両親はその後病院へ連れて行ったそうだが、医者から特に問題は指摘されず、翌日以降はアメリカンフットボールの練習などにも参加していたという。

ところが間もなく、体調に異変が現れ始めたというコナーズくん。吐き気を訴えたりてんかん発作を起こしたりするようになり、さらには言葉が出ない症状や幻覚にも襲われたという。慌てた両親は再び彼を病院へ運び、数週間の入院生活を送る事態となるもはっきりした原因は特定されず、やがて回復に至った彼は「接触プレーがあるスポーツはやらないように」とのアドバイスを受け、退院した。それから、大好きなスポーツと離れる生活を送り始めたコナーズくんだったが、すぐにさらなる“異変”が彼の身に起きたことに母親は気付くことになる。

それが、コナーズくんの今に繋がる音楽への興味。彼が小さい頃、両親はお稽古に出すつもりで一度ピアノを習わせたことがあったが、先生からははっきりと「優秀ではない」と言われたといい、以来、母親は息子に音楽の「才能はない」と思っていたという。ところが脳震とうを起こした後から、彼はピアノの前に座って1人で「コードやメロディーを見つける」作業に没頭し出し、すぐに演奏ができるようになった。その後も新しい楽器に手を出しては「5分も経たずに演奏できるようになる」才能ぶりを発揮してきたそうだ。

彼に起きた才能の目覚めに対し、KCNC-TVの取材に応じた専門家は原因には言及せずも、頭を強打したことをきっかけに「脳にあった新しいスイッチが入ったようだ」と説明。現在、耳で聞いた音楽を演奏しては楽しんでいるという彼は、「神に感謝したい」と新たな才能が備わったことをとても喜んでいるそうだ。

ただ、さらなる可能性に繋げて欲しいと願う母親から、楽譜が読めるようにと本格的な勉強を勧められているも、今のところ彼にその気があまりないとされ、今はとにかく常に楽器に触っていたい時期のようだ。

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