強気三谷幸喜に竹内結子混乱、1シーン1カットドラマ「大空港2013」。

2013/12/21 04:28 Written by Narinari.com編集部

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女優の竹内結子と、脚本家の三谷幸喜が12月20日、WOWOWプライムで放送されるドラマ「大空港2013」の完成披露試写会に登壇。撮影の舞台裏を明かした。

1台のカメラのみを使用し、最後までカットをかけずに芝居を撮り続ける“完全ワンシーンワンカット”で製作された本作。三谷監督にとって2度目の挑戦となった今回は、地方空港を舞台にした群像コメディで、天候不良で空港に降り立ったワケあり家族が巻き起こす大騒動と空港職員の奮闘を描く。

小劇場の舞台から出発した三谷監督は、この日の試写を一般客とともに鑑賞し「今日のお客さんの反応を見ていると、下北沢の小さな劇場でやっていたことを思い出しました。映像作品ではあるけれど舞台的だし、それを見て楽しんでもらっている姿に、僕の原点はここにあるんだと思った」とシミジミ。

前作「short cut」を見ていたという竹内は「面白い企画だと飛びついたものの、実際に入ってみるとゾッとしました。こんな物件をなぜ受けたのかと……」と苦労を滲ませながらも「結構大変でしたが、こちら側の苦労を感じさせない作品になっていますね」と手応えを語った。

撮影は長野県・信州まつもと空港で行なわれ、4日間の現地リハーサルを経て、5日間・5テイクの本番収録を敢行。12人の主要キャストと大勢のエキストラを動員した超大作となった。東京でもリハーサルが行われたそうだが、竹内は「東京のリハーサルの最中にすべての台本をいただけていなくて、松本に移動する前日に後半が届きました。もうホテルの部屋で泣きながら覚えましたよ」と衝撃のエピソードを暴露し、「俳優を代表して言いますけど、台本を早くください」と三谷監督に公開ダメ出し。客席からは笑いと拍手が沸き起こった。

しかし、そんなダメ出しもどこ吹く風。三谷監督は「でも考えてみてくださいよ、できましたよね? できたから良かったじゃないですか。追いつめられていいものが出来るタイプの人なのかもね」としたり顔で女優・竹内結子を分析。また「新鮮さがなくなる」という理由から、内緒で俳優にアドリブを入れた芝居をさせるなどの三谷監督の工夫について「投下されるアドリブ爆弾によって、お芝居を変えていきました」と振り返る竹内には「竹内さんならできると、かなり信頼しているんですよ。だから感謝してほしいですね、これだけ信頼しているんだよ、ということで」と強気な上から目線で主演女優を混乱させていた。

それでも竹内は「一瞬も気を抜かずにやっていたし、セリフをつまづいてしまった時には皆さんが『できるよ、結子』と言ってくれたり、励まし合いながら過ごしました。皆さんが温かい方々で良かった。本当にやって良かったです」と濃密な時間と挑戦に感謝。期待されるのは完全ワンシーンワンカットドラマの第3弾だが、三谷監督は「このスタイルのドラマはCMなどが入ってしまったらダメですから、まさにWOWOW でしかできないもの。次回もやらせてもらえるならばやりたいし、今度はなるべく早く台本ができるように明日から書き始めたいです」とやる気十分だ。

第3弾出演を勧められた竹内が「いやー、ちょっと考えると思いますね。きっと作品内容も大変さもエスカレートすると思うので」と躊躇すると、三谷監督は「次は台本なしでやろうとかね。うん、これは凄いですよ。竹内さん、やりますか?」と畳みかけ「言葉もないです」と竹内の頭痛の種を増やしていた。

「大空港2013」はWOWOWプライムで12月29日(日)夜10時00分放送。出演は竹内のほか、香川照之、戸田恵梨香、梶原善、石橋杏奈、池松壮亮、神野三鈴、綾田俊樹、甲本雅裕、青木さやか、オダギリジョー、生瀬勝久。

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