父購入のツリー84年使い続ける、毎年一家のXmasパーティーの中心に。

2013/12/14 20:54 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


今年も残すところ2週間程度となり、街中はすっかりクリスマスムードで包まれる時期。来たる当日を心待ちにして、クリスマスツリーを飾っている家庭も少なくないだろうが、英国にはそのツリーに特別な思い入れを持つ男性がいるという。現在84歳の男性は、自分が生まれた年に父がおもちゃ屋で買ってくれたクリスマスツリーを大切に使い続けているそうで、今年も妻と一緒に飾り付けを終えて、当日を迎える準備は万端。孫やひ孫たちとおなじみのツリーを囲むパーティーを心待ちにしているそうだ。

英紙ヨークシャー・ポストやデイリー・メールによると、この特別なツリーを持っているのは、英中部の街サウスアンストンで暮らすダグラス・ヒューイットさん。今年も現役として出番を迎えたツリーは、彼が生まれた1929年に父親が買ってきたものだ。彼が迎える最初のクリスマスを前に、ツリーを買おうとおもちゃ屋さんに出向いたという両親。ところが、すでに売り切れの状態で在庫がなくなっていた。困った父親が店のショーウィンドウに1年中置かれていたおもちゃの木を見つけ、それを買ってきたという。

しかし、当初はただのおもちゃだったツリーは、やがてヒューイット家にとって大事な“クリスマスツリー”に変化。少年時代のクリスマスをずっと一緒に過ごしたツリーを、彼は1951年に結婚した後も大事な家具の1つとして新たな家へと持ち込み、使い続けた。そしてさらに約60年、毎年12月を迎えると彼は妻と一緒にいつものツリーを家の中に出して飾りを付け、今では子どもや孫、ひ孫たちと、増えた家族と共にパーティーをするのが楽しみだという。

毎年ツリーを見ると「私や子どもたち、孫やひ孫たちの小さい頃を思い出させてくれる」と感慨に耽っているヒューイットさん。たくさんの思い出が詰まったツリーは、もはや彼だけでなく一家にとって欠かせないものとなっており、「これを置かなかったらクリスマス気分を味わえない」ほどの存在になっている。

ただ、ずっと頑張ってくれたツリーは、最近はだいぶくたびれた部分が目立つようになり、ヒューイットさんは今年が「最後の出番かも」とも。毎年集まる一家の間でも、年々枝や葉が落ちて寂しくなっていくツリーを見て「次はないな」と“ジョーク”が飛んで笑い合うのが恒例となっているそうだが、2人の娘ジューン・マーフィーさんは、そんな楽しい雰囲気を作り出してくれるこのツリーが、みんな大好きだと話している。

間もなくやって来るであろう“お別れ”を一家の誰もが感じつつも、ほかに「代わりを見つけるのは難しい」とも自覚しており、愛するツリーを見られなくなったら「全員が悲しむ」のは間違いないそうだ。

今となっては、「もっと見た目が立派な時に、出番を終えさせればよかったかな」というヒューイットさん。しかし特別たくさんの思い出が詰まるツリーがあるおかげで、今年もヒューイットさん一家はいろいろな話に花を咲かせ、楽しいクリスマスを過ごせるはずだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.