「パパの治療法を」10歳の願い、サンタに書いた手紙に母が感涙。

2013/11/29 20:24 Written by Narinari.com編集部

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今年も残すところあと1か月弱。気の早い子どもなら、もうクリスマスにどんなプレゼントをもらおうか考え始めているかもしれないが、英国のある男の子は、すでにサンタクロースにお願いの手紙まで書いたそうだ。しかしそれは、彼が今どうしても叶えて欲しいという強い願いを持っていたから。先日、彼の部屋を掃除しているときにその手紙を見つけた母親は、あまりに優しい息子の願いを知り、涙を流してしまったという。

英紙デイリー・メールやデイリー・エクスプレスなどによると、手紙を書いたのは、英南東部の街イプスウィッチに住む10歳の男の子、ロニー・ハリスくん。母エマさんが「弟の分のご飯を作ってくれる」と褒めるなど、彼は普段から率先して家の手伝いもできる、とても素晴らしい男の子のようだ。地元のサッカークラブに休みなく通って男の子らしい元気な一面も見せる一方、家のことも考えて、料理の腕を上げようと学校で調理の授業を取ったりと、何事にも一生懸命取り組んでいる。母によれば、全ては愛する「父親のため」に頑張っているようだという。

32歳の父ラッセルさんと31歳の母エマさんは、2人の実家が近所だったことから、とても小さい頃から知っていたという間柄。やがて10代で交際を始めた2人は順調に愛を育み、現在10歳のロニーくんと6歳のレニーくんをもうけた後、2010年8月に結婚した。しかし結婚を果たしたとはいえ、2人は8年前から大きな問題を抱えていた。それは、ラッセルさんに発症した重い病気。8年前、ラッセルさんが脳腫瘍で倒れながらも愛を貫いた2人だったが、現在は「グレード4」と深刻な状態にまで進行しているそうで、今ではエマさんが24時間ほぼ付きっきりで看病をする生活を送っている。

日々病気と闘う両親の姿を見て、いつしかスポーツ大会があれば活躍しようと張り切り、家では「いつか夕食を作れるように」と、父親に喜んでもらうために頑張るようになったロニーくん。先日、掃除していた母親がベッドの下に隠してあったのを見つけ、中を覗いてしまったのが、心優しい息子がサンタクロースに宛てて書いた手紙だ。

10歳くらいの男の子なら、いろいろと欲しいものがあってもおかしくない年頃。しかし父を想う彼は、サンタクロースに「パパのガンが良くなる治療法を見つけてくれれば、ぼくは世界一幸せな男の子になれます」とのお願いをしたためていた。

思いがけず息子の願いを知って、「彼くらいの年で自分のために何も望まないのは辛かっただろう」と心情を察し、涙を抑えきれなかったと話すエマさん。しかし同時に「父親を想い、良くなって欲しいと願う彼を誇りに思った」と、優しい心を持った我が子の存在をとても嬉しく感じたという。

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