火の海へ「ビール取ってくる」、燃える家から一度脱出も決死の再突入。

2013/10/31 14:36 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、米ジョージア州の住宅で1件の火災事故が起きた。警察や消防は調査中としながらも、住民の話では新しく取り付けた温水器の故障が原因ではないかとのこと。これだけなら、地元のローカルニュースでわずかに伝えられる程度の事故なのだが、このケースでは火災そのものよりも住民の男性が特異な行動を取ったとして、米国で大きな話題になっている。

米放送局ABC系列WTVMや米紙アトランタ・ジャーナルコンスティトゥーションなどによると、この男性はジョージア州コロンバスに住むウォルター・サーピットさん。10月24日午後、彼は家族らとリビングルームでテレビを見ていたところ、部屋に煙が流れ込んでいることに気が付き、火事になったと分かったという。すぐに彼が「子どもと持てるものを持って逃げろ」と指示を出したおかげもあって、彼も含めて中にいた大人6人と子ども2人は、けがもなく外へ避難できたそうだ。

間もなく消防車も到着し、杖を使う体ながら無事に逃げ出して消火活動を見守っていたサーピットさん。ところが、家族全員が何事もなく周りにいることが確認できた途端、彼は家の中に大事なものを残してきたと、思い出してしまった。

それは、自称“アルコール中毒”と語る彼にとって欠かせないビール。ケースごと買い、まだいくつも残していたのが相当惜しかったようで、思い出した瞬間に彼は、火に包まれて「ハリボテのようになった」我が家へ再び飛び込んでいったという。

入った途端、「私を殺そうとするような」激しい空気の流れでドアが勝手に閉まったと話し、そこでやっと死の恐怖を感じた様子のサーピットさん。しかし機敏な行動で対処できたから良かったのか、彼は燃え盛る家から何本かの缶ビールを見つけると、難を逃れて無事に脱出でき、再び家族の元に戻れたそうだ。

そんな彼の行動は、WTVMの報道から全米や英国などのメディアでも紹介され、大きな話題に。ビールのために火に包まれた家に飛び込んだ彼の行動に、驚いている人が少なくないようだ。

ただし、人生いろいろな楽しみも命がなければ味わえないわけで、今回はビールを固執したサーピットさんも危険な思いをして何が一番大切なのか、少しは気付いたのではないだろうか。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.