ペットの思わぬ災難コンテスト、オニオンリング1キロ食べた犬が優勝。

2013/10/25 17:17 Written by Narinari.com編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


家族同然に育てているペットが、ある日突然命の危機に晒されたとしたら――。それが寿命なら諦めざるを得ないが、注意すれば防げた原因によって陥ったとしたなら、きっと大きな後悔の念が押し寄せるに違いない。そこで、動物を対象とした保険も扱っている米国の保険会社は、広く飼い主にも周知することで注意してもらおうと、予想外の災難に陥ったペットの事例を紹介するコンテストを開催。先ごろ、その人気投票(?)の集計結果が発表され、約1キロのオニオンリングを勝手に食べて病院へ運ばれた犬が優勝したという。

米紙バーンズテーブル・パトリオットや米放送局NBC系列WRCB-TVによると、このコンテストを開いたのは、動物保険を取り扱っている米国のベタリナリー・ペット・インシュアランス社。毎年多くの適用申請を受けるという同社は、大切なペットには「予想外の災難も起き得ると知ってもらおう」と、2009年から「ハムボーン・アワード」なるコンテストを開いている。今年は、同社が申請を受けた110万件のうち、同社が昨年7月〜今年6月の1年間から毎月1頭ずつを同社が選び、犬や猫12匹の“人気投票”が公式サイトで行われた。

その結果が10月16日に発表され、栄えある優勝に輝いたのが「6,000票以上を集めた」(ベタリナリー・ペット・インシュアランス社公式サイトより)3歳でメスの雑種、ウィニーだった。マサチューセッツ州に住む飼い主のカイル・ボウザーさんが、ウィニーを窮地に陥らせてしまったのは今年初めのこと。夫と娘を迎えに行くため急がなくてはならなかった彼女は、買い物袋をカウンターに置いたまま外出。帰ってみると、買い物袋に入っていた約1キロの冷凍オニオンリングを食べ尽くし、気まずそうにしていたウィニーの姿があったという。

当初は、食べ過ぎてお腹を壊さないか心配した程度だったというボウザーさん。しかしその後、彼女の夫がウィニーの出来事をFacebookで紹介すると、友人から「犬に玉ねぎはとても危ない」との指摘を受け、彼女は急いで犬と玉ねぎの関係性を調べ始めた。すると、犬や猫が相当量の玉ねぎを摂取すると貧血を起こし、重い場合は命に危機にも瀕しかねない「玉ねぎ中毒」と呼ばれる症状があることを知り、家族は慌ててウィニーを動物病院へ連れて行ったそうだ。

結局早い対応が功を奏し、貧血の兆候を示していたウィニーも、病院で毒素を吸収する炭を与えられたり吐かされたり処置が行われて、危険な状態になる前に回復。今では、飼われているもう1頭とともに、元気に過ごしているという。

このアクシデントが今回保険会社のコンテストで優勝となり、ウィニーのもとには「おもちゃやペット用の非常キット」などの商品が送られ、ボウザーさんによれば「15分くらい与えられた“名声”を楽しんでいた」そうだ。同時に、ウィニーを処置した動物病院にも「1万ドル(約98万円)」の賞金が送られ、費用を払う人がいない動物の治療費に充てられるという。

今回ウィニーが優勝という栄誉に輝き、「本当に興奮している」と話した飼い主のボウザーさん。ただ、選ばれた理由が理由だけに、これからは「しっかり管理する」とのコメントも忘れなかった。

ちなみに、今回のコンテストの2位は、遊んでいた洗濯機の中で飼い主のルームメイトに気付かれず35分間回され、低体温症とショック状態で運ばれた猫で、3位は飼い主の男の子と散歩に出かけた時、リードが男の子が乗る自転車のハンドルに引っかかって動けなくなり、轢かれて脚を骨折をした犬となっている。

いずれも、少しでも気を配っていれば防げたはずで、ペットを飼っている人は同じ目に遭わないよう、日頃から充分注意して大事に育ててもらいたい。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.