50年後に届いたファンレター、ポール・マッカートニーから待望の返事。

2013/10/12 16:18 Written by Narinari.com編集部

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数多くの名曲を世に送り、世界中のファンから愛されている伝説のバンド、ビートルズ。日本でも今なお、来日時の熱狂ぶりが語り草になっているが、活躍していた1960年代には、世界中で彼らの一挙手一投足に酔いしれるファンが数多くいたのは言うまでもない。英国のある女性2人は、ビートルズが活躍していた10代の頃に、応援の声を届けたいと録音テープを送っていた。そのテープが最近、ガレージセールで売られていたところを歴史研究家が発見。英放送局BBCを介し、彼女らのメッセージは時を超えてポール・マッカートニーへと伝えられたそうだ。

BBCや英紙ジ・エコーなどによると、この録音テープは、現在、英南東部エセックス州で暮らしている67歳のバーバラ・ベザントさんと69歳のリン・ジェフリーズさんが吹き込んでいたもの。50年前、ロンドン南部に住んでいた2人は、通っていた学校で知り合って友人関係を築き、当時大人気だったビートルズに揃って熱を上げていた。そして1963年12月、コンサートで見た4人の姿に酔いしれた彼女たちは、家に録音機を持ち込んでビートルズへの応援テープを制作。吹き込んだテープは、次のコンサート会場に宛てて郵便で送ったという。

このとき、送られたテープが実際にビートルズの手元に届けられていたのかは謎のまま。そして、その後たどった経緯も全くわかっていないが、50年経った最近になってその存在が明るみになった。

英南東部の海沿いの街、ノーフォーク州グレートヤーマスで開かれていたガレージセールで、地元の歴史研究家の男性が売られていたテープを発見。内容を知った彼は「この2人の女性はまだ生きているのだろうか」と気になり、テープをBBCへ持ち込んで相談した。

そこでBBCはテレビ番組の中でテープを取り上げ、音信が途絶えながらも偶然同じエセックス州内で暮らしていた2人を探し出し、ビートルズの歴史を紹介するリバプールの展示施設「ビートルズ・ストーリー」に招待。彼女らが久々の再会を喜ぶ中で、番組は50年前の応援に対するポール・マッカートニーからの返事を2人に渡したという。

彼は現在「米国で活動している」と番組に手紙を託したそうだが、50年前の2人の声は聞いたようで「素晴らしいテープをありがとう」「やっと僕のところに届いたよ」「2人が再会できたと聞いてうれしい」と、応援してくれた2人に感謝の言葉を綴っていた。

今回、テープを見つけた歴史研究家とBBCの力添えもあって、旧友と再会できた上に、50年前のメッセージに対する返事をポールからもらえた2人は、「信じられない」と喜んでいたそう。今のようにインターネットで直接有名人と繋がる術もなかった時代、手紙やテープを送ってみたところで自分のメッセージが本人へ届く可能性は限りなく低かっただろうが、時間がかかっても想いが通じた彼女らは今、あの時テープを送ってよかったと心から思っているに違いない。

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