世界初“忘れ物検知タクシー”、国際自動車が全車両にシステム導入へ。

2013/09/09 10:47 Written by Narinari.com編集部

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kmホールディングスのグループ会社、国際自動車は9月9日、イデアクロスと共同で「タクシー忘れ物防止システム」を研究開発したと発表した。9月中旬より、実車に搭載した実証実験を始め、平成25年度中に忘れ物防止機器の全車両導入を目指している。タクシー車両に忘れ物防止システムを導入するのは世界初の試みだ。

同社によると、タクシー車内の忘れ物は年々増加傾向にあるという。公益財団法人東京タクシーセンターでは、平成24年度だけで忘れ物に関して、5万3,346件の問い合わせを受けた。これはあくまでも「タクシーに忘れ物をした」と認識し、乗客が問い合わせた件数。問い合わせない乗客やタクシー会社に直接問い合わせがあった件数などは含まれておらず、実際のタクシー車両内における乗客の忘れ物はこれを大きく上回るのが実情だ。

中でも最近急激に増加傾向にあるのがスマートフォン。そこには個人情報などさまざまな情報が含まれているほか、クレジットカードや電子マネー決済、個人認証用の機器としての利用も進んでいることなどから、個人の生活や仕事上でも重要なアイテムとなっている。乗客にとって、そんな携帯電話をタクシー車内に忘れることは一大事。タクシー会社としても忘れ物の持ち主の本人確認や返還など、この取り扱いには大いに苦慮しているそうだ。

こうした状況を何とか解消したいと、開発を進めてきたのが今回の忘れ物防止システム。このシステムは、タクシーの運転席と助手席の下、天井、トランク内に設置した4台のカメラで、乗客の乗車前と降車後に撮影された画像分析により忘れ物を検知し、ドライバーにアラームで知らせる仕組み。タクシーでの忘れ物は、後部座席での財布や携帯電話など小物が多くを占めるが、トランクに鞄などを忘れることも珍しくなく、今回のシステムではトランク内の忘れ物も検知することが可能だ。

なお、システムで使用するカメラには、プライバシー保護の観点から、乗客の顔などは認識できない配慮がされているという。

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