プロサッカーの試合に素人出場、憧れの舞台に立つもすぐ負傷退場。

2013/08/19 20:32 Written by Narinari.com編集部

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英国で先日、プレミアリーグ所属チームを迎えて親善試合を行った5部所属チームが、40歳の一般男性をピッチに送り出した。プロ選手に交じってプレーした男性は憧れの舞台に立った喜びを味わうことができたが、無理なプレーですぐに負傷してしまい、予定よりも早くピッチを去るハメになったという。

英紙デイリー・ミラーなどによると、プロと一緒にプレーする貴重な経験をしたのは、マンチェスターにほど近い、英中部の街マックルズフィールドに住むジェームズ・ゴーフィンさん。普段は会社のCEOとして活躍する彼は今年6月、カンファレンス・プレミア(イングランドサッカーリーグ5部)に所属する地元クラブ、マックルズフィールド・タウンFCが行った募集に注目した。

資金難に悩んでいたクラブは、2万ポンド(約300万円)を出してくれた人に対して「リーグ戦に出場する機会を与える」と発表。その後、この計画はリーグ関係者の間で波紋を広げたため、クラブ側は1万ポンド(150万円)で「親善試合に出場させる」案に変更されたが、熱狂的なマンチェスター・ユナイテッドファンでもあるサッカー好きだった彼は、地元クラブの助けにもなればと、この企画に申し込んだそうだ。

とはいえ、サッカーを見る目は肥えていても、技術は当然素人だったゴーフィンさん。しかも彼が出場するのは、プレミアリーグ(1部)のストーク・シティFC戦に決まった。元代表もいるような一流選手たちを相手にプレーをするため、普段ビジネスマンの彼は、大金を払ってまで叶えた“夢”を成功させようと1週間クラブへ通い、みっちりトレーニングも行ったという。

そして迎えた、本番当日。地元クラブのホームスタジアムで開かれた親善試合で、ゴーフィンさんは観客たちの熱い応援を受けながら20分間の予定で出場。点を取らせようと前線に起用された彼は、入って数分後に訪れた緊張のファーストタッチも無難にこなし、これでプレーする自信を付けたそうだ。しかしプロ選手たちが繰り広げるプレーは、彼が思っていた以上に素人には激しいものだったようで、張り切る気持ちとは裏腹にアクシデントに見舞われてしまった。

出場して10分、右サイドをハーフウェーライン付近まで上がった味方選手からゴール前に大きなクロスが上がり、自身が得点する雰囲気を感じさせる“最高の瞬間”を迎えたゴーフィンさん。ところが思うように体を動かせなかった彼は、敵ディフェンダーと競り合っていたせいもあってボールの元まであと一歩追いつけず、転倒してしまった。しかも、何とかボールに触ろうと右足を無理に投げだしてしまい、結果、鼠蹊部を負傷。最高の瞬間を迎えた直後に「最悪な瞬間が訪れた」と話した彼は、痛みから満足なプレーができないと判断され、予定時間の半分でピッチを去ることになった。

幸いけがは重くなかったようで、痛みは依然残っているものの「バーの飲み物が回復の助けになった」と話している。家族の前でかっこいいプレーを見せるとまではいかなかったようだが、普通の人には味わえない様々な経験を味わって「楽しい1週間だった」という。そんな彼はプロ選手と同じピッチに立った後、「試合を見ていた時は自分のほうが選手よりもうまくプレーできると思っていたが、そう簡単ではなかった」と痛感したそうだ。

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