“バス犬”2年ぶり飼い主再会、遠く離れた地のバス内で保護される。

2013/08/14 08:43 Written by Narinari.com編集部

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先日、米ニューヨーク市内を走行していた路線バスに、ある“珍客”が乗り込んできた。お金も払わずに悠然と乗り込み、驚く乗客の足元を通り抜けてバスの後部座席に座ったのは、メスのピットブル・ミックス。大人しくしていたこともあり、多くの乗客は気にしていなかったというが、対応に困った運転手は会社へ連絡して警察の応援を要請、犬は動物保護センターへと運ばれた。その後、飼い主を探した結果、フロリダ州の男性のもとから姿を消した犬だったことがわかったという。

米紙ニューヨーク・デイリーニュースやスタテンアイランド・アドバンスなどによると、この“バス犬”は7月10日の朝7時頃に現れた。ニューヨーク・スタテン島を走行中の路線バスが停留所に止まった際、乗り込んできた1頭のピットブル・ミックス。犬はひょっこりバスに乗ると、通勤客の間をさっさと通り抜けて空いていた最後部の座席へ直行し、「快適そうに」尻尾を振ってジッとしていたという。

「誰かに飼われていたことはよくわかった」(米ニュースサイトToday.comより)というほど、人に慣れた態度を見せる犬に、周りの乗客たちは特に気にする様子はなかったそう。しかし運転手としてはそうもいかず、別の職員に助けを求めようとニューヨーク州都市交通局(MTA)本部に連絡。すると、珍しい連絡に不測の事態も考慮したのか、職員はバスへ助けに向かうと同時に警察へ犬の保護を頼んだ。その結果、バスは乗客を降ろしてその場に停車し続けることになり、警察はパトカーを9台も出して対応。ところが、いざ乗り込んでみると柔和で愛らしい犬と分かり、職員らは「面白い日だった」と振り返るほど、ほのぼのとした“捕獲劇”となったそうだ。

首輪はなかったが、手入れが行き届いて清潔さを保っていたという犬。それだけに、「いなくなって悲しんでいる人がいるはず」と思った職員と警察は、保護してすぐに近くの動物保護センターへ犬を運び、飼い主探しをお願いした。そしてセンターのスタッフが調べてみると、体内に埋め込まれたマイクロチップがすぐに見つかったものの、登録されていなかったために飼い主の情報は得られなかったそうだ。

そこでスタッフは、マイクロチップの製造メーカーに購入者情報がないか連絡。すると2年以上前に、フロリダ州に住む男性がこのマイクロチップを買ったことが分かり、スタッすぐに連絡を入れてみたところ、男性は以前、自分の知らぬ間に元妻が愛犬を家から持ち去って以来「捜索を諦めていた」と話し、遠く離れたニューヨークからまさかの知らせがもたらされたことに「びっくりした」そうだ。

しかも、7月13日に誕生日を迎えたという男性。「世界で一番大好き」という愛犬と諦めていた再会を果たせるとあって、発見の知らせは「最も素晴らしい誕生日プレゼント」になったという。

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