去る8月3日、米ビバリー・ヒルズにあるテッド・サランドス夫婦の自宅で、トニー・ベネットの87歳の大誕生会が実施された。テッド・サランドスはNetflix チーフコンテンツオフィサーで、米TIME誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれている人物。誕生日を迎えたトニー・ベネットは、史上最高齢全米アルバムチャート1位記録、グラミー賞生涯業績賞を含む15のグラミー賞受賞を獲得している、米エンターテインメント界の頂点といえる大御所だ。この豪華な会には、俳優のジョン・トラボルタや俳優・監督のシドニー・ポワチエ、歌手のクィーン・ラティファなども参加した。

パーティーは、トニー・ベネットの誕生日を祝うためだけでなく、彼が設立した非営利団体“Exploring the Arts”のロサンゼルスへの展開拡大を祝うための会でもあった。“Exploring the Arts”は、公立高校における芸術教育を支援するための団体。すでニューヨーク市にある14の公立高校を支援しているほか、今年はロサンゼルスにある3つの公立芸術高校をサポートすることになっている。

誕生会でトニー・ベネットはクイーン・ラティファと共に、「フー・キャン・アイ・ターン・トゥ」をデュエットして会場を魅了。誕生ケーキが運びこまれると、愛らしい笑顔を見せた。彼は高い歌唱力だけでなく、その人間性と人徳で、後輩ミュージシャンや世代、分野を越えた人々からも尊敬を集めている。この日のために集まった錚々たる面々が、大きな声で「ハッピー・バースデイ」を合唱して壮大な誕生会は幕を閉じた。

9月7日には東京ジャズで13年ぶりの来日公演を実施。また、彼の音楽人生を総括するような究極のベスト盤「トニー・ザ・ベスト」が、来日を記念して8月28日にリリースされる予定だ。