ゴキブリ売り学費捻出する学生、自宅の部屋には130種類&約20万匹。

2013/08/09 15:40 Written by Narinari.com編集部

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特に虫が嫌いではない人にさえ、姿を見せるだけで大きな衝撃を与えるのゴキブリ。家の中で1匹見かければ、ほかにもいるのではないかと不安を駆り立てられてしまうものだ。しかし、米国のある大学生にとって、ゴキブリは大好きで大切な宝物。約20万匹ものゴキブリをさまざまな巣箱に分けて飼育している彼は、寛容な両親のおかげもあって家で手広く130種類のゴキブリを育て、ときどき企業や大学などの研究機関に売っては大学の学費を捻出しているという。

米紙デトロイト・フリープレスや英紙デイリー・メールなどによると、この男性は現在ミシガン大学ディアボーン校で環境科学を勉強している20歳のカイル・カンディリアンさん。彼の寝室には、いくつもの収納ボックスに作られたゴキブリの巣箱がズラリと並んでいる。全部で130種類、約20万匹のゴキブリたちを“ペット”と呼び、最初は嫌がっていた両親も今は「とても寛容」と、彼の趣味を理解して特に嫌がる態度も見せないそうだ。

ゴキブリに興味を持ったのは、8年前にデトロイト・マーシー大学で開かれたイベントを訪れたのがきっかけ。大型でペット用として世界にも流通している、マダカスカルオオゴキブリが威嚇音を出している姿を展示スペースで見て、「すっかり魅了された」そう。しかも1匹を譲り受けた彼はそのまま家に持ち帰り、母親に飼っても良いかと相談したところ、当然母親からは「絶対に家の中へ入れちゃダメ」との拒絶の回答。しかしそれでも飼育を始めて以来、彼はゴキブリに情熱を傾けてしまい、今では多くの“ペット”に囲まれる生活を送っているという。

両親の反対を聞き入れずにゴキブリを飼い出したカンディリアンさんだが、後に親に怒られた失敗から実績を生み出したことも。彼が高校2年生だったある日の早朝、トイレにいた母親から呼び出された彼は「こうならないようにして」と、逃げ出してトイレットペーパーに乗っていたゴキブリを指さされたことがあったそう。この事態に「奮起したというより対処せざるを得なかった」彼は、早速巣箱の縁に何を塗れば逃げ出さないか、効果のある“ゴキブリバリア”を探る研究を始めた。すると「ワセリンが最も効く」との結論を導き出し、これが科学コンクールで表彰されるほど評価されて奨学金まで支給されたそうだ。

さらに今では、定期的に“ペット”の一部を「多種多様な顧客」へ売って、学費も捻出しているというカンディリアンさん。ゴキブリを餌にする動物を飼っている一般の人や「大量に購入してくれる」企業や大学など、多くの繋がりを築いており、大事なペットたちは彼の大きな財産でもあるようだ。

そして現在、ゴキブリを活用して発泡スチロールのような物をリサイクルできないか、その方法を研究している。ちなみに彼の熱意を認めている母親は、もはや「ゴキブリを怖がらない」そうだが、父親のほうは飼育は許しながらも、まだ「密かに怖がっているように見える」という。


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