トルコで暮らすのある男性は、喫煙歴26年のヘビースモーカーだった。これまで幾度となく禁煙を試みたものの、ことごとく失敗。しかし最近、彼は固い決意がよく表れた少し変わった禁煙対策を考え出し、その影響で周りから多くの視線を集めているそうだ。
トルコ紙ミッリイェトや英紙デイリー・スターなどによると、この男性はトルコ西部の街キュタヒヤに住む42歳の男性、イブラヒム・イェセルさん。彼は26年間にわたり、1日2箱のタバコを吸い続けて来たヘビースモーカーだったという。しかしある日、彼と同じくヘビースモーカーだった父親が肺がんでこの世を去り、以来、彼もがんにならないよう、禁煙しようと思い始めたそうだ。
ただ、長年の愛煙家だった彼にとって禁煙は容易なことではなく、これまで子どもたちの誕生日を迎えるたびに禁煙を目指してみたものの、いずれも失敗。どうしたら禁煙ができるのか、すっかり悩んだイェセルさんは先日、オートバイのヘルメットを見た時にアイデアを思い付き、この7月から自分流の禁煙対策を始めた。
それが、金属ワイヤーで作った特製ヘルメットを装着するという禁煙方法。まるで剣道の面のようなヘルメットには細いワイヤーが張りめぐらされており、物理的にタバコが口に入るのを阻止してしまおうという代物だ。このヘルメットは彼自らが作ったお手製だそうで、装着する際は左右に開く後部を妻や娘に閉じてもらい、自分で開けられないように鍵をかけてもらうという。
ヘルメットを2日間試してみたところ、思った通りタバコを口にしないで済んだというイェセルさん。現在は家で実験している段階のようだが、1週間過ごした後、問題がなければ仕事場にも装着して出勤するつもりだという。
以前は「自分の意志が弱かった」という彼は、この禁煙対策には相当自信を深めているようで、「今回で喫煙が止められればと願っている」とも話している。これから禁断症状にも負けずに禁煙できるのか、健康のためにも協力してくれる家族のためにも、イェセルさんの成功に期待したい。